ユニクロPay追加、日経・金融庁主催「FIN/SUM」登録は2月開始ほか──1月のフィンテックニュース

MUFGのデジタルアクセラレータ、5期が開始

三菱UFJフィナンシャル・グループの「MUFG Digitalアクセラレータ」の第5期採用企業が決まり、1月14日からプログラムがスタートした。今期の採用企業は、アルプ、Crezit、サステナブル・ラボ、トーラス、yupの5社。プログラムは4月16日までで、最後にプレゼン(DEMO DAY)が行われ、グランプリなどが選ばれる。

採用された5社の事業については、「アルプ」はクラウド販売管理・請求管理ソフト・Scalebaseを提供。「Crezit」は”Credit As A Service”を掲げ与信プラットフォームを提供している。「サステナブル・ラボ」はSDGs達成度・推進度をAIでスコア化するESGテラストやSDGs貢献プラットフォーム・GIRIGO(ギリゴ)などを提供している。「トーラス」は不動産登記情報とビッグデータを掛け合わせることで顧客の課題解決に取り組んでいる。「yup」はフリーランス向けに報酬即日払いサービス・先払い(サービス名)を提供している。

今後、事業の立ち上げに向けた計画のブラッシュアップ、プロトタイプの構築支援、事業プランの方向性に合わせたパートナー選定、アライアンスなど、事業化に向けた支援などを受ける予定。

MUFG Digitalアクセラレータは、2015年に設立した“邦銀初”(同社による)のスタートアップアクセラレータ・プログラム。これまでにアルパカ、xenodata lab.、クラウドリアルティ、Nayuta、OLTA、クレジットエンジン、ノーニューフォークスタジオ、ファンズ、STOCK POINTなどが採用されている。

ユニクロアプリにウォレット機能「UNIQLO Pay」追加

ユニクロは1月19日、ユニクロアプリにキャッシュレス決済サービス「UNIQLO Pay(ユニクロペイ)」を追加、提供を始めたと発表した。

ユニクロアプリに銀行口座もしくはクレジットカードを登録することで、全国のユニクロ店舗(一部店舗除く)のレジで、アプリの「会員証QRコード」を提示するだけで支払える決済サービス。登録料は不要。

サービス開始時点では三井住友銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西未来銀行で、複数行の口座が登録できる。今後も登録できる金融機関を随時追加するという。

「国内初デジタルバンク」みんなの銀行、銀行システムを稼働

ふくおかフィナンシャルグループの子会社・みんなの銀行は1月4日に銀行システムの稼働を開始した。2020年12月22日に銀行業の営業免許を取得している。、同行は、既存の銀行機能をオンライン化したインターネット銀行とは一線を画す「デジタルバンク」を目指しており、こうした取り組みは“国内初”(同行)という。開業3年目で120万口座の顧客獲得を目指している。

個人向けに、スマホで完結する金融サービスを提供。24時間365日いつでも口座開設やコンビニでの入出金ができる。ただキャッシュカードは発行せず、セブン銀行のATMで、QRコードを使って行うかっこう。法人向けには、APIを介して同行の金融機能・サービスを提供する(B2B2X事業、バンキングシステム提供事業)。

TransferWise、世界中で決済できるデビットカードを日本で提供開始

トランスファーワイズ・ジャパン リリースより

海外送金サービスを提供するフィンテック企業のTransferWiseの日本法人トランスファーワイズ・ジャパンは1月26日、「TransferWiseデビットカード」を日本でも提供すると発表した。

同社は2020年9月から、日本でマルチカレンシー口座のサービスを提供している。この口座にひもづけたTransferWiseデビットカードの特徴は、50種類以上の通貨を保有できるほか、瞬時に両替もでき、200ヵ国のMastercardが使えるショップ(オンライン・オフライン)で使える。両替の際のレートも、最も有利な為替レートの通貨を自動で選択して両替するという。

また口座開設後数分で、8つの現地の口座情報(英ポンド、ユーロ、米ドル、オーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、ハンガリー・フォリント、ルーマニア・レイ、シンガポール・ドル)を取得できるほか、即時に利用通知を受け取ったり、いつでもカードを凍結・解除したりできるという。

3月開催のフィンテックカンファレンス「FIN/SUM」、登録は2月中旬から

日本経済新聞社と金融庁が共催、3月16日から18日まで東京・丸の内とオンラインで行われるフィンテックカンファレンス「FIN/SUM」について、同社は1月26日、チケットの発売、無料登録が2月中旬になると発表した。同日、主な登壇者の情報もサイトに掲載している。本イベントにはcoindesk JAPANもメディアパートナーとして参加している。

FIN/SUMは2016年に第1回を開催。国内外の金融・企業・政府・大学・スタートアップのリーダーが金融政策のあり方やフィンテックの潜在力などについて活発に議論してきた。

登壇するスピーカーは麻生太郎財務相、平井卓也デジタル改革担当相、北尾吉孝・SBIホールディングス社長、三毛兼承・全国銀行協会会長(三菱UFJ銀行取締役頭取執行役員)、森田隆之・NE副社長兼CFO、柳川範之・東大大学院教授らのほか、金融庁の松尾元信氏(証券取引等監視委員会事務局長)、岡田大氏(総合政策課長)、三輪純平氏(国際政策管理官)、野崎彰氏(フィンテック室長)ら。講演のほか、ワークショップやフィンテックスタートアップによるピッチコンテストも行われる。

会場で参加でき、アーカイブも視聴できるプレミアムチケットは10万円(税込み、以下同)、アーカイブを見られるチケットは5000円、オンラインライブの視聴は無料でできる。詳細はこちらのWebサイト。

https://finsum.jp/

|文・編集:濱田 優
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