- トレーダーたちはSOL、XRP、TRUMP、HYPE、LINKなど、複数のアルトコインの年末にかけての力強い上昇に期待していると、暗号資産オプションプラットフォームのパワートレードは報告した。
- 同取引所では8月の取引高が10億ドル(約1490億円、1ドル149円換算)を超え、そのうち68%がコールオプションであり、強気なセンチメントを示した。
暗号資産(仮想通貨)のオプションおよびデリバティブプラットフォームであるパワートレード(PowerTrade)は2日、代替(オルタナティブ)通貨の急騰が年末相場を特徴づける可能性があり、ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)、トランプ(TRUMP)が牽引する準備を整えていると述べた。
「トレーダーたちは年末にかけてのアルトコインシーズンに賭けており、AEVO、AR、DOGE、ENA、HYPE、LINK、MOG、PAXG、SOL、TIA、TRUMP、ZROの12月末満期のオプションにおいて、上昇に賭けるコールの取引が非常に活発だった」とパワートレードの共同創業者兼最高商務責任者(CCO)、ベルント・シシュカ(Bernd Sischka)氏はCoinDeskに対して8月の市場動向を説明した。
同プラットフォームでは8月に累計取引高が10億ドル(約1490億円)を超え、コールオプションが全取引の約68%を占め、これは投資家がヘッジよりも上昇に賭ける取引に傾いていることを示す明白な兆候だ。コールオプションは、特定の期日までにあらかじめ定められた価格で原資産を購入する権利を保有者に与えるが、義務は負わせず、市場への強気な賭けを表している。
SOLは再び注目を集め、9月と12月満期のコールオプションが大量の買いを集め、権利行使価格は現在の水準を大きく上回っている。トレーダーたちは、ソラナ(Solana)ブロックチェーンのネイティブトークンが第4四半期にブレイクアウトを起こすと確信しているようだ。
一方、XRPは12月満期のコールオプションにおいて異例の大規模なブロック取引を経験し、規制の明確化やエコシステムの発展への楽観的な見方が高まっていることを示唆。奇妙な展開として、トレーダーたちはTRUMPオプションで大規模なコールスプレッドを仕掛け、ボラティリティの急上昇を予想している。
ドージコイン(DOGE)やペペコイン(PEPE)といったミームコインは主に個人投資家の関心を集めたが、ドッグウィフハット(WIF)のようなトークンは建玉が増加しており、機関投資家が特に確立されたアルトコインにおいて静かにポジションを構築していることを示唆している。
同プラットフォームは、機関投資家がビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のボラティリティに関するブロックRFQ(request-for-quote)や、ヘッジと投機的賭けを組み合わせた大規模なアルトコイン取引に取り組むなど、より大きな役割を果たしていると強調。「米連邦準備制度理事会(FRB)の政策が安定し、流動性が回復していることで、年末の爆発的なアルトコインシーズンに向けて条件が整いつつある」と述べた。
全体として、パワートレードのレポートはBTCやETHにとどまらず、より広範な市場における投機の高まりを明らかにし、個人投資家と機関投資家の両方が、今後数カ月でアルトコインから大きな利益を得られるよう準備を進めている。
パワートレードの総取引高は、業界大手のデリビット(Deribit)と比べると依然として大幅に少ないが、小規模なアルトコインに連動したオプションを提供することで差別化を図っている。この専門化により、トレーダーたちはリスクヘッジを行い、あまり広くカバーされていないトークンの価格変動を利用することができ、これは大手プラットフォームでは往々にして得られない機会だ。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:TRUMP, XRP, and SOL Options Signal a Potential Year-End Altcoin Season: PowerTrade


