米ビットワイズ、DeFiインデックスファンドを開始

暗号資産(仮想通貨)の派生投資商品を開発・運営する米ビットワイズ・アセット・マネジメントが、DeFi(分散型金融)インデックスファンドを開始する。

ビットワイズ(Bitwise Asset Management)は17日、DeFiインデックスファンドの概要を発表した。同ファンドの組み入れ資産は9種類で、DeFiレンディングプロジェクト「Aave」のトークンである「AAVE」と、分散型取引所「Uniswap」のトークン「UNI」がそれぞれ約25%。メーカーダオ(MakerDAO)のトークン「MKR」とシンセティクス(Synthetix)のトークン「SNX」が約10%。加えて、COMPやUMA、YFI、ZRX、LRCが含まれる。

ビットワイズ・最高投資責任者のマット・ホーガン(Matt Hougan)氏によると、今回のDeFiインデックスファンドは適格投資家を対象にしたファンドとしては初となる。

9つの暗号資産はすべてイーサリアムベースのトークン。DeFi Pulseによると、イーサリアムは取引手数料が30ドルときわめて高くなることもあるが、預かり資産(TVL:Total Value Locked)が390億ドル(約4兆円)のDeFiにおいて、大多数を占めるブロックチェーンである。

DeFiの預かり資産は昨年、12億ドル程度だったが、今ではAaveだけで50億ドルを超えている。

「新しいテクノロジーの初期の輝きを目にしている。伝統的な金融街の収益源の多くを、より効率的に、よりオープンに、よりアクセスしやすく、より機能的にすることで、大きくディスラプト(創造的破壊)する可能性がある。我々はその初期段階にいる」とホーガン氏は語った。

ファンドの資産は、デジタル資産銀行のアンカレッジ(Anchorage)が保管する。一方、運用方針は、ビットワイズが公開した方法に基づき、DeFi分野に積極的に投資しているベンチャーファンドから選ばれた5人のメンバーから構成される諮問委員会によって定められる。

ホーガン氏は、ファンドの現在の顧客層についてはコメントを控え、初期の資金調達が完了次第、運用を開始すると述べた。

|翻訳:山口晶子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:Bitwise Launches DeFi Crypto Index Fund