ビットコイン爆上げの要因はNYのイベント?8500ドル超えは来週が勝負

2018年5月14日(現地時間)、ビットコイン(BTC)価格は10カ月ぶりに高値を更新した。順調に行けば2017年後半以来最高の月間上昇率となるとなるだろう。

14日午前8時(協定世界時)、ビットコインの価格は8335ドル(約91万円)まで上昇した。ビットスタンプの価格データによると、2018年7月25日以来の最高値だ。

執筆時点では、BTCは若干値下がりし、8000ドル前後に値を落とした。しかし、いずれにせよ月初の5267ドルから51.5%の上昇だ

前回、月間上昇率が50%を超えたのは、2017年の強気相場の最盛期だったことも特筆に値するだろう。2017年11月、BTCは54%値上がりした。米大手デリバティブ(金融派生商品)取引所でBTC先物の取り扱いが始まることで、仮想通貨領域に機関投資家が参入し始めだろうという憶測が要因だったとみられる。

BTCが7350ドル上回る価格で5月を終えれば、月間上昇率は2017年11月以来の最高値となるだろう。

月足チャート

  • グラフからわかるように、BTCは2017年8月に65.78%、2017年11月に54.6%上昇した。
  • 5月初めから執筆時までの上昇率は、2017年11月以来最高。しかし、5月31日に8150ドル台で落ち着けば、5月の上昇率は2018年8月以来の最高となる。
  • 7347ドル台で5月を終えれば、月間上昇率39.5%を記録した2018年12月以来の最高値となる。

長期的なテクニカル分析は強気に偏っており、5月のBTC価格上昇率は2017年8月以来最高となることを示唆している。

しかし、最近の値上がりは短期チャートでは伸びすぎているように見える。そのため、価格が引き戻され、7347ドル未満で5月を終える可能性は除外できない。

日足、週足、3日足チャート

日足チャート(上記左)から分かる通り、14日間の相対力指数(RSI)は、80%を超えた過剰な買いを示している。週足(右上)・3日足チャート(右下)のRSIも同様のシグナルを発している。

結果として、短期では直近の抵抗線である8500ドル(2018年7月の高値)を超えるのに苦労するかもしれない。

米調査会社ファンドストラット(Fundstrat)のトム・リー(Tom Lee)氏を含む、投資家コミュニティの多くが、5月13日にニューヨークで始まったカンファレンス、Consensus2019と最近の値上がりを関連づけていることも特筆に値する。そのため、「噂で買って、事実で売れ(Buy the rumor, sell the fact)」という格言通りに、ブロックチェーン週間の結果が出次第、売りが見られるかもしれない。

下記の時間足チャートによると、BTCは今後24時間で7450ドル付近の安値まで下落する可能性がある。

時間足チャート

BTCは弱気の包み足を形成している。また、価格の高値が切り上がっている一方で、RSIの高値は切り下がっている。

この弱気のダイバージェンスは、強気モメンタムが弱まっており、現在7448ドルに位置する50時間移動平均(MA)まで価格が近々引き戻されるかもしれないことを示している。

しかし、この弱気ダイバージェンスは、価格が8335ドルを超えた場合は無効となるだろう。その場合、BTCは8500ドルに挑戦する可能性が高い。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Bitcoin and calendar image via Shutterstock; technical charts by Trading View
原文:Bitcoin’s Monthly Price Gains Already Highest Since November 2017