米SEC、ビットコインETFの審査を開始、ウィズダムツリーの申請で

米国証券取引委員会(SEC)が、ウィズダムツリー・インベストメンツが申請しているビットコイン上場投資信託(ETF)の審査を開始した。

SECは9日、ウィズダムツリーが計画している「ウィズダムツリー・ビットコイン・トラスト(信託)」の審査を開始すると記した文書を公開した。承認されれば、同社は同ETFをシカゴ・オプション取引所(Cboe)が運営するBZX取引所に上場する方針だ。

SECは現在、ウィズダムツリーの申請を含めて2つのビットコインETFの申請内容を審査している。米投資・運用会社のVanEckは昨年12月にビットコインETFの申請を提出し、SECが3月15日に45日間の審査プロセスをスタートさせた。同期間で、SECは申請を承認、却下、審査機関の延長のいずれかの仮決定を行う。

8つのビットコインETF申請

また、9日には米クリプトイン・インベストメントが新たにビットコインETFの登録フォームを提出し、米国でSECの審査を待つビットコインETFの申請は8つになった。

VanEckとウィズダムツリーの他に、米フィデリティと関係のあるワイズオリジン・ビットコイン・トラスト(Wise Origin Bitcoin Trust)、NYDIG、ヴァルキリー(Valkyrie)、スカイブリッジ・キャピタル(SkyBridge Capital)、シンプリファイ(Simplify)などがビットコインETFの上場申請を行っている。

SECがいずれかの申請を承認すれば、米国では初のビットコインETFが誕生する。米国の暗号資産市場では、ビットコインETFに対する一定の需要があるとされてきたが、SECはこれまで、ビットコインの相場操縦の可能性などの複数の懸念点を指摘し、提出された全ての申請を退けてきた。

北米市場では、カナダが米国よりも先にビットコインETFの上場を承認し、複数のETFがすでにトロント証券取引所に上場されている。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:米SEC(Shutterstock)
|原文:SEC Begins Review of WisdomTree Bitcoin ETF as Active Applications Hit 8