ビットフィネックスがIEO進出。23日に初のトークンセール

仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)は注目が高まっているイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)への進出を発表した。

同社の新サービス「トーキネックス(Tokinex)」は、2019年5月23日(現地時間)に初のトークンセールを発表する予定。また、2件目のIEOは、6月13日に予定されている。

「仮想通貨市場が成熟するとともに、取引所のあり方も進化しました。取引所は今や、デジタル資産取引を管理するだけではなく、完全なるエコシステムとなりました」とビットフィネックスおよびエスフィネックス(Ethfinex)のCEO、ジャン・ルイ・ファン・デル・ヴェルデ(Jean Louis van der Velde)氏は語った。

ビットフィネックスは、オーケーコイン(OKCoin)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)などの大手取引所を追う形でIEOに参入した。今のところ、IEOには新規コイン公開(ICO)を勝るメリットがいくつかある。その最大のものは、たいていの場合、取引所がスタートアップに代わって顧客確認(KYC)やアンチマネーロンダリング(AML)確認を引き受けてくれるという点だろう。また、取引所が顧客にIEOを宣伝することも通常約束されている。

これらのサービスは高い手数料を取ることが多い。しかし、トーキネックスでのIEO実施を承認されたスタートアップは、前金を支払う必要がなく、資金調達を無事完了した後、トークンはビットフィネックスおよびエスフィネックスに上場される同社担当者は述べている。

IEO参加者は、トーキネックスのウェブサイトから登録し、そこで身分確認スタートアップのブロックパス(Blockpass)によって顧客確認をされ、オファリングに関する資料を受け取る。決済は既存の取引所ウォレットで行われる。

これらIEOの参加に手数料はかからないと、同社広報担当者はCoinDeskに語った。「また、参加するために取引所トークンを保有している必要もない」

ビットフィネックスはつい最近、取引所トークン、レオ(LEO)を発行した。バイナンスも取引所トークン、バイナンス・コイン(BNB)を発行し、取引コストを引き下げようと試みている。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Bitfinex image via Shutterstock
原文:Bitfinex Enters the Initial Exchange Offering Race With Tokinex