中国からアメリカに空輸される3トンのマイニング装置:報道

中国の物流会社は、3トンにのぼるビットコインマイニング装置をアメリカのメリーランド州に空輸している。

マイニング装置を梱包、空輸の準備を行っていると思われる写真が21日、CNBCの北京特派員、Eunice Yoon氏によってツイッターに投稿された。広州に拠点を置く物流会社のFenghua Internationalは、3トンの装置を米メリーランド州に空輸するとCNBCに語っている。

Compass Miningのトーマス・ヘラー(Thomas Heller)氏は、この重さのマイニング装置は「約200台分のS19に相当する」とCoinDeskに語った。アントマイナー(Antminer)S19 Proの重さは、1台あたり約15.2kg。

CNBCの写真は中国政府がビットコインへの規制を強め、ビットコインが中国から移動しているという現状の新しい状況と一致する。だがヘラー氏によると、この写真の空輸量はきわめてわずかな量とのことだ。

「3トンは大変な重さに聞こえるが、定期的に出荷されているマイニング装置の量に比べると、ほんのわずかな量に過ぎない」(ヘラー氏)

実際に、この空輸はどれくらいの量に相当するのだろうか。マイニング装置1台あたりのハッシュレートを約95テラハッシュ/秒(TH/秒)と想定した場合、200台では1万9000TH/秒に相当する。

ヘラー氏は、中国では最近、50エクサハッシュ/秒のマイニング能力が停止したと推定しており、これは前述の計算だとマイニング装置52万6000台分に相当する。1エクサハッシュは、100万テラハッシュ。

つまり、約8万トンのマイニング装置が稼働を停止している計算になる。ただし、これはすべての装置をS19と仮定した推計値。S9や旧世代のマイニング装置も数多く存在していることから、実際の数字はもっと大きくなるだろうとヘラー氏は述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:Chinese Logistics Firm Airlifting Bitcoin Mining Machines to Maryland: Report