4億円弱のメタバース土地取引で注目──ディセントラランド、史上最高値更新

イーサリアム・ブロックチェーン上のメタバース(仮想空間)「ディセントラランド(Decentraland)」のネイティブ暗号資産ディセントラランド(MANA)は25日、5.84ドルまで上昇し、史上最高値を更新した。1週間で約40%上昇した。

データ提供会社メッサーリ(Messari)によると、ディセントラランドの時価総額は、92億ドル(約1兆円)にのぼる。プレー・ツー・アーン(プレーして稼ぐ)ゲームの代表格「アクシー・インフィニティ(Axie Infinity)」のネイティブ暗号資産アクシー・インフィニティ(AXS)の時価総額、86億ドルを上回った。

「メタ」への社名変更が契機に

メタバース関連トークンは、フェイスブックが10月、社名を「メタ(Meta)」に変更し、メタバースへの注力を発表して以来、急上昇している。フェイスブックの発表当時、ディセントラランドの時価総額は20億ドルを超えたところだった。

「投資家はフェイスブックの社名変更以来、メタバースの盛り上がりから利益を得ようとしている」とIntoTheBlockのアナリスト、ジュアン・ペリサー(Juan Pellicer)氏は述べた。

ペリサー氏は、ディセントラランド(MANA)では最近、10万ドル以上の取引が増えており、機関投資家の需要を示しているだろうと述べた。

また最近、ディセントラランド内の土地が高額で取引されたことで再び注目を集め、価格上昇にもつながっていると同氏は指摘した。

ロイターが22日に伝えたところによると、Token.comの子会社Metaverse Groupは、ディセントラランド内の土地を61万8000ディセントラランド(MANA)で購入。金額は記事執筆時点、約320万ドル(約3億7000万円)に相当する。

他のメタバース関連トークンも上昇している。今週はじめ、ザ・サンドボックス(SAND)はアディダスが提携を思わせるツイートを行った後、史上最高値を更新した。アクシー・インフィニティ(AXS)は1週間で約15%上昇し、約140ドル付近となっている。

「11月29日のサンドボックスのアルファ版リリースに向けて、ゲームは依然として非常に注目されている」と暗号資産アナリスト、デニス・ビノコウロフ(Denis Vinokourov氏は語る。

香港のNFTゲーム開発会社アニモカ・ブランズ(Animoca Brands)が所有するザ・サンドボックスは今週、11月29日〜12月20日にかけてイベント「The Sandbox Alpha」を開催し、メタバースの一部を公開すると発表。イベントでは、最大1000SANDと限定NFTがユーザーに配布される予定だ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Decentraland
|原文:Decentraland’s MANA Token Hits All-Time High After Sale of Virtual Real Estate