自称「ビットコインの生みの親」をめぐる裁判、4日におよぶ陪審員評議も評決に至らず

ビットコインの生みの親「サトシ・ナカモト」を自称する起業家クレイグ・ライト(Craig Wright)氏と、元ビジネスパートナーの故デイブ・クレイマン(Dave Kleiman)氏の兄弟アイラ・クレイマン(Ira Kleiman)氏が争っている裁判は4週目を迎え、陪審員は4日間も評議を続けたが、ついに12月1日、評決に至らなかったと宣言した。

「残念ながら、我々は結論を出すことはできなかった」と陪審員は、米東部時間12月1日10時47分にベス・ブルーム(Beth Bloom)判事に手渡されたメモに記していた。

ブルーム判事は協議の後、この状況は膠着状態に陥っている陪審員に対して、判事が期限を示し、評決を出すよう指示する「アレン説示(Allen Charge)」を読み上げるに値すると判断。陪審員を法廷に呼び、「裁判は原告と被告の双方にとって、時間、労力、お金、そして精神的負担がかかるものだ。もし評決に至らなければ、事件は未解決のままであり、再度裁判を行うことになるだろう…(中略)どちらの側も再度、より優れたやり方、より徹底的なやり方で裁判を行うことができると信じられる理由はない」とアレン説示を読み上げた。

さらに判事は、必要なら時間はいくらでもかけることができると陪審員に告げ、評議を続けるために陪審員を部屋に戻した。陪審員が評決に至らない場合、審理無効となる可能性がある。

「終わるまで終わらない」と裁判所の廊下で弁護人のアンドレス・リベロ(Andres Rivero)氏は述べた。

被告のライト氏は「ビットコインを発明した」と主張しているが、ビットコイン・コミュニティは大きな疑いを持っており、その主張が証明されたことはない。

原告側は、故デイブ・クレイマン氏とライト氏はパートナーとしてビットコインの発明やマイニングを行い、ソフトウェアなどの知的財産の開発を行ったと主張。最大で360億ドル(争点となっているビットコインの価値)と1260億ドル(争点となっている知的財産の価値)、さらに170億ドルの懲罰的損害賠償についての判断を求めた。ライト氏側は、故デイブ・クライマン氏は友人だが、ビジネスパートナーではないと主張している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:陪審員席のイメージ(Shutterstock)
|原文:Jury in Kleiman v. Wright Civil Suit Says It ‘Cannot Come to a Decision’