音楽、動画、ゲーム…エイベックスがブロックチェーンでコンテンツに証明書──1、2年で開発へ

エイベックスが音楽や映像、ゲームなどのデジタルコンテンツに証明書を付与する技術の開発に乗り出す。

エイベックスの子会社、エイベックス・テクノロジーズ(東京・港区)は7月18日、ブロックチェーン技術を活用してコンテンツに証明書を発行する技術「A trust(エートラスト)」の開発に着手すると発表した。

開発は今後、1、2年かけて行われた後、実証実験に移行していく。A trustは、購入者が証明書付きのデジタルコンテンツを所有することができるというもの。現在、デジタルコンテンツは無断にコピーされやすく、著作権の保護が難しい状況だが、これによってコンテンツが本物であることを証明することが可能になる。

エイベックス・テクノロジーズは、決済とブロックチェーン上のデータは分離させ、決済には法定通貨を使ってブロックチェーン上に証明書を発行できる仕組みを作る。既存のデジタルコンテンツの販売プラットフォームにも適用できるようにする。

エイベックス・テクノロジーズは今年5月に、ブロックチェーン事業とクラウド・エンタテインメント事業を行うために設立された。現在、同社の社員数は約20名。今後は人員拡大も検討するという(広報担当)。

似た動きとして、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、音楽の権利情報を素早く処理できる基盤を作るために、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のブロックチェーンサービス「Amazon Managed Blockchain」を活用している。SMEは以前からクリエイターと音楽の権利情報をどう守るべきかを模索してきた。

編集:佐藤茂
写真:Shutterstock