ムニューシン米財務長官:ビットコインを将来的に「大量保有することはない」

スティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)米財務長官は、2019年7月24日のインタビューで、仮想通貨の将来性についてコメントした。

「私が10年後にビットコインを個人的に大量保有していることはないと断言できる」とムニューシン財務長官はCNBCの経済ニュース番組「スクワークボックス(Squawk Box)」で述べた。「5~6年後を考えても、私は、財務長官としては、ビットコインを話題にすらしていないだろう」

ムニューシン財務長官が24日に残したコメントは、同氏の具体な規制政策を明らかにするわけではない。同氏は以前、仮想通貨がスイスの銀行口座のように、悪用された場合「金融システムへのリスク」を引き起こすと述べていた。

金融犯罪や通貨システムの乱れを防止するため、ムニューシン財務長官は、金融犯罪執行機関連絡室(FinCEN)と金融活動作業部会(FATF)に対し、仮想通貨に最高レベルの基準を課すガイダンスを策定するよう求めた。

「我々は統一のアプローチを取るようにする。私の推測では、これら全ての機関から、さらに多くの規制が出てくるだろう」と同氏は24日に付け加えた。

ムニューシン財務長官は、7月18日、法定通貨はマネーロンダリングの手段ではないとする一方で、「ビットコインやその他の仮想通貨では、違法な目的で何十億ドル相当のトランザクションが行われている」と主張した。

当時、スクワークボックスのアンカーのジョー・カーネン(Joe Kernan)氏をはじめ、複数の報道機関が、懐疑的な反応を示した。調査会社エリプティック(Elliptic)のCEOであるトム・ロビンソン(Tom Robinson)氏は、米テックメディアベンチャービート(VentureBeat)にオプ・エド(論説)を寄稿し、その中で「違法購入に使われているのは、ビットコイントランザクションの0.5%未満だ」と主張した。

10年後に「私がビットコインを個人的に保有していることはないと断言できる」とムニューシン財務長官は述べた。#bitcoin

ムニューシン財務長官は、仮想通貨の未来に希望がないと考えているようだ。しかしその一方で、同氏はドルを支持し続けている。

ムニューシン財務長官は、24日のインタビューで「米ドルは世界の準備通貨だと私は考えています。そうあることが我々のためになります。我々はそれを維持したいのです」と付け加えた。

翻訳:新井朝子
編集:町田優太
写真:Steven Mnuchin photo via Shutterstock
原文:US Treasury Secretary Mnuchin Thinks Outlook for Bitcoin Is Bleak