東京大学、医療画像の流通でブロックチェーン活用へ:クリプタクトと実証実験

東京大学、医療画像の流通でブロックチェーン活用へ:クリプタクトと実証実験

Brady Dale
公開日:2019年 7月 29日 11:00
更新日:2019年 10月 10日 11:35

ICT(情報通信技術)を活用した医療の“アップデート”に向けて、東京大学と仮想通貨の管理サービスを提供するクリプタクトは7月29日、医療画像データの流通システムの実証実験を行うと発表した。8月1日から開始する。

実証実験では、規制や倫理面にも適合した形で、正確な医療画像データを安全に流通させるシステムを構築する。将来的には他の大学病院なども巻き込み、医療AI企業などと共に医療画像データの流通市場を形成するという。クリプタクトによると、多様な参加者間での権利関係の移転が必要になるため、ブロックチェーンを組み込むことを前提に考えているという。

現在の医療AIでは、質が担保されていない教師データにより、AIの出力結果の質も低い状況が散見される。医療AIの発展には質の高い教師データの適切な流通が求められるという。質の高いデータが安全に流通するシステムが完成すれば医療AIの出力が向上し、医療の質も上がることが期待される。

クリプタクト代表取締役の斎藤岳氏はCoinDesk Japanの取材に対し、「医療情報の流通は、病院や医療AI企業にとってニーズがある。正式な形でつなげるシステムが必要だ」と述べ、こう強調した。

「クリプタクトは金融業界を起源にもち、規制業種で求められる水準のセキュリティーやスケーラビリティ、持続性に対応できるシステム構築を強みにしている。医療情報でもその経験が活かされるだろう」

クリプタクトは2018年9月、ジャフコやマネーフォワードなどから3.3億円の資金を調達したと発表している。

文:小西雄志
編集:佐藤茂
写真:リリース資料より