クラーケンの和解、暗号資産下落に拍車──先物市場で2億ドル以上の清算が発生

クラーケン(Kraken)のリキッドステーキングプラットフォームに関するアメリカ証券取引委員会(SEC)との和解は、暗号資産(仮想通貨)市場の下落に拍車をかけ、その影響はこの市場のさらなる成長に賭ける先物トレーダーが最も感じることになった。

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が5%近く下落したため、過去24時間の暗号資産先物取引の清算額2億2000万ドル(約288億2600万円)のうち、ロングトレード、つまり価格上昇への賭けが90%を占めた。ビットコインとイーサリアムの先物は合計1億ドル(約130億円)の清算があり、ドージコイン(DOGE)、ソラナ(SOL)、XRP(エックスアールピー)、アプトス(APT)をトラッキングする先物はそれぞれ400万ドル(約5億2400万円)の精算が発生した。

これは、ロングトレーダーまたは仮想通貨を保有している人にとって、昨年11月以来の最高レベルの清算額になった。暗号資産取引所のバイナンス(Binance)は最も多い9500万ドル(約124億4700万円)以上の清算を行い、OKXは4700万ドル(約61億5800万円)だった。

清算は、トレーダーの当初の証拠金の一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることで発生する。トレーダーがレバレッジされたポジションの満たす証拠金がない、つまりトレードを継続するための十分な資金がない状況だ。

清算のデータはトレーダーにとって有益だ。人気のある先物商品からレバレッジが効果的に洗い流されることを示し、価格のボラティリティが低下する短期的な指標として機能する。

クラーケンは、未登録の証券を提供していたという証券取引委員会(SEC)の告発を解決するために、アメリカの顧客向けのステーキングプラットフォームを「直ちに」終了し、3000万ドル(約39億3000万円)の和解金を支払うことに同意した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:JLong Traders Bear Brunt as Bitcoin, Ether Slide Spurs $220M in Liquidations