ワールドコイン設立秘話:Orbの内幕/テザー社、驚愕の四半期利益【週末に読みたい厳選11本】

Worldcoinは大胆な前提のもとに動いている。AIは向上し続け、最終的にはAGI(汎用人工知能)へと進化。つまり人間よりも賢くなる。そうなれば生産性は飛躍的に向上する。それが富を生み出す。そして、その富はエリートが掠め取るのではなく、UBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)として、全人類に公平に分配されるべきだ──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、週末に読みたいものを厳選。今週は11本です。

ワールドコイン設立秘話:Orbの内幕【前編】──「痛みを伴うことはわかっている。お金もかかる。人々は変だと思うだろう」ブラニアCEO

私は未来を見つめるために、ベルリンに向かった。より正確に言えば、AI(人工知能)の未来の力を手なずけ、そしておそらく活用するための最大の希望と考える人もいる装置を文字通り凝視するためにベルリンを目指した。

装置は、テクノロジーがもたらす予想外の変化を風刺的に描いたイギリスのドラマ『ブラック・ミラー』のエピソードが現実になったようなもので、私たちを追跡し、コントロールするために設計されたと考えている人たちもいる。

そう、私は「The Orb」を見つめている。…続きを読む

ワールドコイン設立秘話:Orbの内幕【後編】──「最初の100万人が次の1000万人を納得させ、彼らが次の1億人を、1億人が残りの数十億人を納得させる」アルトマン氏

ワールドコイン設立秘話:Orbの内幕【後編】──「最初の100万人が次の1000万人を納得させ、彼らが次の1億人を、1億人が残りの数十億人を納得させる」アルトマン氏

80億人分の眼球をスキャンするという目標は、滑稽と言っていいほど野心的だ。考えてみれば、生体認証抜きにしても、例えば、地球上のすべての人に無料でキャンディを配ることは、ロジスティクス的に極めて大変な挑戦。どうやって遠隔地をカバーするのか? 貴重なOrbをどうやって安全に運ぶのか? 迫り来るAGIの力とUBIの必要性、そして暗号資産のメリットとの間のこの複雑な関係をどう説明するのか?

売り文句は基本的に「タダで暗号資産を手に入れよう!」だ。…続きを読む

テザー社、驚愕の四半期利益──ビットコインを買い漁るのではなく、キャッシュを保有すべき

今、暗号資産(仮想通貨)業界で最も信じられないことの1つが、テザー(Tether)社の四半期利益だ。市場を牽引するステーブルコインのUSDTと同じくらい、さまざまな論争を引き起こすことで知られる同社は、約60人の従業員を抱え、四半期利益は10億ドル(約1426億円)を超えている。

正直言って、この数字は私にはすぐには信じられない。しかし同社がときおり、一部だけの真実や真っ赤な嘘を並べてきた過去にもかかわらず、この数字を信じるべきではない確固たる理由はない。ただ、おかしく見えるだけだ。…続きを読む

ビットコインから学んだ、テキサスの空港での価値ある教訓

ビットコインから学んだ、テキサスの空港での価値ある教訓

米CoinDeskの暗号資産・Web3イベント「Consensus 2023」から2カ月以上経った今になってやっと、私が体験した恥ずかしい出来事について書くことができる。どの出来事も、私はひどい痛手や損失を受けずに済んだので、それはよかった。私がなぜブロックチェーン業界にこれほど長く留まっているのかを考えさせられる出来事だった。

最小限の情報で取引するという原則は重要なものであり、(ネタバレになるが)ブロックチェーンを使ったからといって、そのような取引になるわけではない。…続きを読む

ビットコインに特化した「ChatGPT」:ハルシネーション(幻覚)のない信頼性の高い回答を提供

ビットコインに特化した「ChatGPT」:ハルシネーション(幻覚)のない信頼性の高い回答を提供

ビットコイン(BTC)について質問がある? チェーンコード・ラボがリリースしたばかりの新しく、専門的なAI(人工知能)ツールは、信頼できる情報を提供することを目指している。話題のAIツール「ChatGPT」から得られるかもしれない、より一般的で、ときには不正確な回答とは対照的だ。

ビットコイン愛好家はもう、人気のQ&Aサイト「Bitcoin Stack Exchange」を探し回ったり、ビットコイン開発者のメーリングリスト「Bitcoin-dev」を血眼になって遡ったりして、ビットコインに関する技術的な質問への回答を探す必要はない。…続きを読む

低迷するソラナ:復活の鍵を握るのは新しいトークン

サイファー・プロトコル(Cypher Protocol)のバレット(Barrett)氏の見解では、ソラナ(Solana)の復活は、あるものにかかっている──トークンだ。

具体的には、ソラナ・ブロックチェーン上のチームによる新しいトークンだ。そうしたトークンこそが、流動性、取引、そして何よりも重要な新規ユーザーをソラナ・エコシステムに呼び込む鍵となる。

暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォーム「サイファー(Cypher)」の創業者であるバレット氏は、今年で4回目を迎える年2回開催のハッカーハウス「mtnDAO」の2日目に米CoinDeskのインタビューに応じた。…続きを読む

カードで遊んだワクワクをブロックチェーン上に再現、新しいユーザー層を開拓した「資産性ミリオンアーサー」の秘密:スクウェア・エニックスの開発プロデューサー、畑 圭輔氏インタビュー

カードで遊んだワクワクをブロックチェーン上に再現、新しいユーザー層を開拓した「資産性ミリオンアーサー」の秘密:スクウェア・エニックスの開発プロデューサー、畑 圭輔氏インタビュー

株式会社スクウェア・エニックスが手がけるブロックチェーンゲーム「資産性ミリオンアーサー」は、NFTのデジタルシールを作ったり、集めたりするゲーム。だが「寿司」「パンツ」「おまんじゅう」というユニークな名称や、少額から始められる手軽さで人気を集めている。同社ブロックチェーン・エンタテインメント事業部 事業部長で「資産性ミリオンアーサー」の開発プロデューサー、畑 圭輔氏に開発の狙いや運営のポイントについて聞いた。…続きを読む

PayPalのステーブルコインに100万個の疑問、まず5つ

PayPalのステーブルコインに100万個の疑問、まず5つ

開発の一時停止はもう終わったようだ。8月7日朝、米決済大手ペイパル(PayPal)は、ペイパルUSD(PYUSD)を発行すると発表した。ペイパルUSDは、米ドル預金、短期米国債などの現金同等物に完全に裏付けられた米ドル連動型ステーブルコインだ。

この件に関しては、非常に多くの仮説やアイデアが飛び交っており、私も100万個ほどの疑問を抱えている。以下は、そのうちの5つだ。…続きを読む

エルサルバドルでの2カ月間:ビットコイン普及の実験場

エルサルバドルでの2カ月間:ビットコイン普及の実験場

エルサルバドルは2021年9月、米ドルと並ぶ2番目の法定通貨としてビットコイン(BTC)を採用した。同国は書籍『ビットコイン・スタンダード お金が変わると世界が変わる」を実践した最初の国であり、ビットコインを法定通貨として採用しようとしている他の国々の実験場としての役割を果たしている。

就任1期目の42歳の指導者ブケレ大統領は、ビットコインの法定通貨化を手始めに、経済を完全に変革するビジョンを掲げている。企業はビットコインでの支払いの受け入れを法律で義務付けられており、政府はこれまでに2381BTC(当記事執筆時点で最大7000万ドル、約98億円相当)を購入した。…続きを読む

DeFiは決して、終わっていない

ここ数日、DeFi(分散型金融)の終焉や衰退についての記事をいくつか目にした。

そのきっかけとなったのは、ハッキング攻撃と暗号資産企業の創業者によるお粗末なリスク管理。簡単に言うと、人気の自動マーケットメーカー(AMM)であるカーブ・ファイナンス(Curve Finance)の創業者が、カーブダオトークン(CRV)の半分近くを複数のDeFiレンディング・プラットフォームに担保として差し出し、予想外ではあったがある程度予想できたハッキング攻撃によってCRV価格が下落したことで、清算の危機に瀕した。…続きを読む

web3推進にレバレッジ改正は大きな役割:小田玄紀・JVCEA新会長インタビュー

web3推進にレバレッジ改正は大きな役割:小田玄紀・JVCEA新会長インタビュー

6月23日、新たに日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の代表理事(会長)に就任した小田玄紀氏。直後には京都で開催された「IVS2023」に登壇、「暗号資産交換業者の規制対応状況とSBIグループのWeb3領域の取組みについて」と題したセッションは海外からの参加者も含め、日本市場の今後に可能性を感じさせるものになった。7月には東京で開催されたWeb3カンファレンス「WebX」にも登壇。これまで副会長として上場審査プロセスの迅速化やIEOの課題改善などに取り組んできた小田・新代表理事に話を聞いた。…続きを読む

|文・編集:coindesk JAPAN編集部