リクルート出資のブロックファイ、仮想通貨口座の最低預金額要件と手数料を廃止 ― ラテンアメリカ市場進出も視野に

ブロックファイ(BlockFi)はブロックファイ・インタレスト・アカウント(BlockFi Interest Account=BIA)の最低預金額要件を廃止した。

この新しい運用のもとで、誰もがビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ジェミニドル(GUSD)を入金することができ、最大で6.2%の年間利益を得ることができるとされている。

ブロックファイは2019年9月13日(現地時間)、CoinDeskに対して、ビットコインやその他仮想通貨の価格は3月のBIAのローンチから大きく上昇したが、消費者からの要望に応えて最低預金額の要件を廃止した、と述べた。ブロックファイは規則の変更前には、0.5BTC、25ETH、2500GUSDの最低預金額を定めていた

BIA商品に関し、早期引き出しに対するペナルティも廃止となり、ユーザーは毎月最大で1回無料の引き出しが可能となる。

「今回の改訂によって、弊社の商品がより広く利用可能になりますが、それは仮想通貨セクターにおいて鍵となるテーマであり、弊社のミッションの一部でもあります」と、ブロックファイ創業者兼CEOのザック・プリンス(Zac Prince)氏は発表の中で述べた。

ブロックファイは2019年のインドでのローンチに続き、ラテンアメリカ市場への近々の参入も視野に入れている。

発表の中で「BIAを誰にでもオープンにすることで、銀行サービスや信用報告が限られているラテンアメリカの顧客を取り込むことを計画しています。ブロックファイのプラットフォームは、ウェルスマネジメント関連商品をより幅広い規模で利用可能にするために、ブロックチェーンを利用しています」と、共同創業者で運営担当バイスプレジデントのフロリ・マルケス(Flori Marquez)氏は述べている。

「アメリカ並みの金融商品は通常、アルゼンチンやコスタリカなどの国では富裕層しか利用できませんでした」と、マルケス氏は付け加えた。

今回のローンチは、ヴァラー・ベンチャーズ(Valar Ventures)が主導した1,830万ドル(約19億8,000万円)のシリーズA資金調達ラウンドの完了から一カ月後にやってきた。当時ブロックファイは、調達資金はBIAのようなさらなる商品のローンチに活用されると述べていた。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
写真:BlockFi CEO Zac Prince image via CoinDesk archives
原文:BlockFi Drops Minimum and Fees on Interest Bearing Crypto Accounts