RWAのトークン化:シンガポールでの最先端の取り組み、法的な課題から日本で盛り上がる不動産STまで【btokyo clubラウンドテーブルレポート 2月】

CoinDesk JAPANを運営するN.Avenueが2023年7月より展開している、Web3をリサーチする大手企業のビジネスリーダーを中心とした限定有料コミュニティサービス「btokyo club」。

2月22日にはラウンドテーブル Vol.8を、ブロックチェーンの新たなユースケースとして今、世界的に注目を集めている「RWA(現実資産)のトークン化」をテーマに開催した。ラウンドテーブルは会員限定のクローズ開催のため、ここでは当日のプレゼンテーションや議論の様子について、アウトラインのみを紹介する。

バズワードと化した「RWAのトークン化」、日・米・欧の最先端を知る~日本はリテールを攻め、欧米はシステム根幹を変えようとする理由~

(シンガポール金融管理局のソプネンデュ・モハンティ氏)

Briefing Sessionには「Future of Digital Assets」と題して、シンガポール金融管理局(MAC)のチーフフィンテックオフィサー、ソプネンデュ・モハンティ(Sopnendu Mohanty)氏がオンライン登壇。世界中の17の大手金融機関や日本の金融庁を含む5つの規制当局とともに進めている「プロジェクト・ガーディアン(Project Guardian)」について、その狙いや概要を解説した。同プロジェクトのさまざまなPoCやパイロットは順調で、その効果や有用性も明らかになっているが、規制面の問題などで実装はまだこれからと語ったことが印象的だった。

Main Sessionには、セキュリティ・トークン(デジタル証券)を得意分野とする弁護士・青木俊介氏、個人投資家向けオンライン資産運用サービス「ALTERNA」を展開する三井物産デジタル・アセットマネジメントを率いる上野貴司氏、コレクティブル商品を世界中のNFTユーザーに向けて販売できるWeb3マーケットプレイス「Unikura(ユニクラ)」を展開するVELVETTの原田大作氏が登壇。

(弁護士・青木俊介氏)

まず青木氏が「RWAトークン化の概要」と題して、RWAトークンを法的な観点から整理。日本のRWAトークンの実例をあげながら、法的な論点と関連する法令や規制について解説した。

(三井物産デジタル・アセットマネジメントの上野貴司氏)

続いて、上野氏が「デジタル証券の最新取組事例」と題して、日本の不動産セキュリティ・トークン(デジタル証券)のマーケットを概説、その後「ALTERA」の概要や投資家属性、今後の展開などを紹介した。

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(VELVETTの原田大作氏)

シンガポールからオンライン登壇した原田氏は、希少な現物資産の所有権や利用権などをNFT化し、グローバルで取引可能にする「unikura」のユニークな取り組みについて、その特徴やメリットを説明。コレクティブル・マーケットがアジアで伸びていることに触れた。

関連記事:人気アイテムの所有権をNFT化──配送しない越境ECを目指すWeb3マーケットプレイス「Unikura」

(会場の様子)

Q&Aセッションでは、不動産や現物資産以外の無形資産のトークン化の可能性、金融引き締めとインフレが予想される中での不動産ST市場の見通しなど、より深堀りした質問がやり取りされた。シンガポールでの起業の背景について問われた原田氏が「こちらでは普通の人たちが“息をするように”クリプトを取引」していると述べ、シンガポールで実感したインパクトやそうした環境の中でビジネスを展開するメリットを語った。

毎回、クローズドな環境で、ディープでホットな議論が繰り広げられる「btokyo club」。Web3領域でのビジネスにご関心のある方、実際にWeb3ビジネスを推進されている方は、ぜひ、以下のフォームからお問い合わせください。

なお、7月の第2期からは名称を「N.Avenue club」に改め、内容をより充実させて開催していきます。

|テキスト:btokyo members
|編集:CoinDesk JAPAN
|写真:多田圭佑