アリババ香港上場、1.2兆円調達へ──Uber超え今年最高規模

アリババグループが11月20日、グローバルオファリングの価格を発表し、5億株の公開価格は、1株当たり176香港ドル(2,464円)に設定された。調達額は約880億香港ドル(1兆2,320億円、112億米ドル)となり、Uberがニューヨーク証券取引所に上場した際の調達額81億米ドル(8,748億円)を上回り、2019年の最高レベルに達することになる。

※1香港ドル=14円、1米ドル=108円で計算

2014年のNYSE上場では250億米ドルを調達

アリババは過去、上場先取引所として香港を検討していたが、2014年にNYSEに上場、250億ドルを調達して当時の過去最高額を更新していた。

NYSEの米国預託株式(ADS)1株当たり普通株式8株の交換比率に基づき、公開価格はADS1株当たり約180米ドル(1万9,440円)に換算される。同社は2019年11月19日(公開価格設定前の最終取引日)のADSの終値を考慮して、公開価格を設定。上限を1株188香港ドルに設定していたが、実際は176香港ドルとなった。

今後、香港証券取引所の承認後、2019年11月26日に香港証券取引所に上場。銘柄コード9988で取引が始められる予定だ。

同社は発表で、「グローバルオファリングによって調達された資金を、ユーザー数の成長とユーザーエンゲージメントの向上、デジタルトランスフォーメーションを促進する企業の支援、および継続的なイノベーションと将来に向けた長期的な投資という戦略の遂行に活用する予定」としている。

サウジアラムコはさらに大規模上場を予定

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコも国内のサウジアラビア証券取引所への上場を予定している。株式の1.5%を国内で売り出し、最大で256億ドル(約2兆7648億円)を調達する計画で、これが実現すると過去最高額を更新することになる。

文・編集:濱田 優
写真:Shutterstock