ソラナに再び注目が集まる──ETH、DOGE、ADAで利益確定の動き

- 投資家がビットコインからその他の主要トークンに資金をシフトしたことを受け、イーサリアムは週末に3770ドルを突破した。
- SOLは、JitoによるBlock Assembly Marketplaceの導入に牽引され、2月以来の高値となる203ドルに達した。
- ユニスワップやアーベなどのDeFiトークンは、ETFへの旺盛な流入とGENIUS法への楽観的な見方から、大幅な上昇を見せた。
イーサリアム(ETH)は週末にかけて上昇を続け、ビットコイン(BTC)から主要トークンへの資金移動を受けて一時3770ドルを突破した。
この動きは、7月の取引を特徴づけたトレンドが継続したもので、BTCが緩やかな上昇を続ける一方、レイヤー1や分散型金融(DeFi)トークンでは大幅な上昇が見られた。
ビットコインは11万7400ドルを上回って堅調に推移し、過去24時間で1%強上昇した。エックス・アール・ピー(XRP)、バイナンスコイン(BNB)、ドージコイン(DOGE)、カルダノ(ADA)は、トレーダーが利益確定売りを進めたため、まちまちの動きを見せた一方、ソラナ(SOL)は8%急騰して203ドルに達し、2月下旬以来の高値を記録した。
SOLの堅調さは、エコシステムプレイヤーのJitoがBlock Assembly Marketplace(BAM)を導入したことが要因とされ、CoinDeskが報じたように、一部の観測筋はこれがSOLへの投資家の関心を高めたと指摘している。
ユニスワップ(UNI)やアーベ(AAVE)などDeFiの主要銘柄は、過去1週間で20%~30%の急騰を記録した。暗号資産取引所BTSEのCOO、ジェフ・メイ(Jeff Mei)氏はこの要因として、ETF(上場投資信託)への強い資金流入と、DeFiプラットフォームの規制枠組みを明確化する立法案「GENIUS法」への楽観的な見方を挙げた。
「投資家がイーサリアムに大量に資金をシフトしていることで、週末の持続的な上昇が説明できる。ビットコインは依然として11万7000ドル前後で堅調だが、勢いはイーサリアムに移っていることは明らかだ。イーサリアム現物ETFは記録的な資金流入を続けている」とメイ氏はCoinDeskへのコメントで述べた。
「イーサリアムは依然として過去最高値を大幅に下回って取引されているため、トレーダーたちは今後数カ月でそのギャップを埋めると考えており、これは理にかなっている」とメイ氏は付け加えた。現在の価格では、ETHは2021年の過去最高値から依然として25%近く下回っており、スイングトレーダーには明確な目標が設定されているといえるだろう。
ビットコインが最高値付近で落ち着きを見せる中、一部のファンドマネージャーは、イーサリアムが次のブレイクアウト候補と見て、すでに資本をイーサリアムにシフトしている。この楽観的な見方の背景には、特にアメリカの現物ETFへの流入が加速しているように、機関投資家のポートフォリオにおけるETHの役割の拡大がある。
「機関投資家の新たな準備金戦略への支援により、イーサリアムはビットコインに対して再び上昇すると予想している。投資家は、今年ビットコインが12万ドルまで急騰したようなイーサリアムの急騰を逃すことを恐れているのだ」と、CoinWのチーフストラテジーオフィサー、ナサール・アル・アクカール(Nassar Al Achkar)氏は7月22日のリポートで述べた。
一方、一部では、世界市場が新たなインフレサイクルの早期の兆候を示していると指摘されている。主要経済国で長期金利が高水準で推移する一方、将来の価格圧力を示す重要な指標であるブレークイーブンインフレ率(BEI)はここ数年の高水準に戻っている。
「長期金利が世界的に高水準を維持する中、インフレ期待が再び高まり、金融情勢が緩和されたままのため、BEIは数年ぶりの高水準に戻っている」と、シグナルプラス(SignalPlus)のインサイト担当責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏はテレグラムのメッセージで述べた。
「暗号資産業界は、FOMO(取り残される恐怖)から決して逃げずに飛び込んだ。当面は良い日が戻ってきたように感じられるだろう」とファン氏は結んだ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:What Are Traders Saying as Solana Reclaims Spotlight? ETH, DOGE, ADA See Profit-Taking