ブロックチェーン“価値革命”の新時代へ

ブロックチェーン“価値革命”の新時代へ

Brady Dale
公開日:2019年 3月 4日 08:00
更新日:2019年 3月 12日 05:36

インターネットの「情報革命」は、普及から20年足らずであらゆる産業の構造を変え、世界を一変させた。PCやスマートフォンを始めとする情報インフラは、人々のコミュニケーションを変え、生活はより便利に、効率的になった。

その一方で、プラットフォームの寡占が進み、フェイクニュースやプライバシーの問題など弊害も見え始めている。あまりにセントライゼーション(一極集中)が進んだことで、インターネットのあるべき多様性が失われていないだろうか?

ブロックチェーンの「価値革命」もまた、かつてのインターネットと同じように、社会変革の可能性を秘めたテクノロジーだ。その分散化技術により、まだ見ぬ新たな価値が生まれ、本来あるべき多様性を取り戻すことで、世界に新たなパラダイムシフトが訪れるはずだ。

仮想通貨バブルは、すでに弾けたといわれる。しかし、それはドットコムバブル後の幻滅期を経て進化してきた、インターネットが歩んできた道とオーバーラップするところだ。仮想通貨への過度な期待が失われた今こそ、ブロックチェーンの社会実装に向けた議論を始めるべきだ。

本日創刊する「CoinDesk Japan(コインデスク・ジャパン)」は、ブロックチェーン・仮想通貨領域における世界最大級のメディア「CoinDesk」の公式日本版である。私たちの編集部の行動原則等はエディトリアルポリシーに明記した。ブロックチェーンの経済メディアとして、同領域のリーダーやキーマンをつなぐ役割を果たしていく所存だ。

創刊特集「ブロックチェーン“価値革命”の新時代へ」は、その冠にふさわしい方々にご登場いただく予定だ。リーダー、キーマンたちが語る言葉の節々に、ブロックチェーン“価値革命”の新たな息吹を感じていただけるだろう。

ブロックチェーンが始まるのは、これからだ。

CoinDesk Japan編集長 久保田大海


創刊特集ラインナップ

「ビットコインのバブルを馬鹿にするのは愚か」慶大・坂井教授が語る“暗号通貨と国家”

【家入一真】「若者がつくる未来がみたい」ブロックチェーンの小さな経済圏とは?

【芥川賞】仮想通貨小説「ニムロッド」が問う“ビットコインの存在意義”

【柳澤大輔】地域通貨で「人のつながり」を可視化する。面白法人カヤックが考えるカラフルな地域社会とは?

【野口悠紀雄】「ブロックチェーンは電気と同じ汎用技術だ」企業が生き残る条件とは?

【國光宏尚】「ブロックチェーンの登場は歴史の必然」GAFAを倒す方法はあるか?

【LINE出澤CEO】トークンエコノミーはスマホ熱狂の終焉に始まるか?「キラーアプリが起爆剤」

【孫泰蔵】「本気で考えよう」ブロックチェーンの“先にあるもの”


「ビットコインのバブルを馬鹿にするのは愚か」慶大・坂井教授が語る“暗号通貨と国家”(2019年3月4日公開)

坂井豊貴(さかい・とよたか)/慶應義塾大学経済学部教授
ロチェスター大学 経済学博士課程修了(Ph. D. in Economics)。『多数決を疑う』(岩波新書)、『マーケットデザイン』(ちくま新書)、『決め方の経済学』(ダイヤモンド社)ほか著書多数。著書はアジアで多く翻訳されている。暗号通貨、投票システム、オークション方式などの制度設計(メカニズムデザイン)を研究。(株)デューデリ&ディールでは不動産オークション技術顧問として学知のビジネス活用に携わる。

なぜ通貨を発行するのが国家である必要があるのか。好きな通貨を自由に使えればいいのではないか。そもそも国家の金融政策により私たちの財産価値は下がっているのではないか──『暗号通貨vs.国家』(SB新書)を上梓した慶應義塾大学経済学部教授の坂井豊貴氏に聞いた。

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【家入一真】「若者がつくる未来がみたい」ブロックチェーンの小さな経済圏とは?(2019年3月4日公開)

家入一真(いえいり・かずま)/連続起業家
1978年、福岡県出身。 「ロリポップ」「minne」など個人向けサービスを運営する株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ)を福岡で創業、2008年にJASDAQ市場最年少で上場。退任後、2011年クラウドファンディング「CAMPFIRE」を運営する株式会社CAMPFIREを創業、代表取締役社長に就任。他にもBASE株式会社の共同創業取締役、エンジェル投資家として80社を超えるスタートアップへの投資・支援、現代の駆け込み寺シェアハウス「リバ邸」の全国展開なども。 2018年、シード向けベンチャーキャピタル「NOW」を設立。第一号として、最大50億円規模のファンドを組成。生きづらさを抱える人の居場所づくりや、「やさしい革命」を合言葉に、テクノロジーによる社会のアップデートを人生のテーマに活動中。

連続起業家の家入一真は、個人がつながり支え合うコミュニティを「小さな経済圏」と呼ぶ。クラウドファンディング「CAMPFIRE」の代表としても、その実現にチャレンジ中だ。なぜブロックチェーンのスタートアップ企業に出資を決めたのか?資本主義のアップデートとは何か?その真意を聞いた。

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【芥川賞】仮想通貨小説「ニムロッド」が問う“ビットコインの存在意義”(2019年3月5日公開)

上田岳弘(うえだ・たかひろ)/作家
1979(昭和54)年、兵庫県生れ。早稲田大学法学部卒業。2013(平成25)年、『太陽」で新潮新人賞を受賞し、デビュー。2015年、『私の恋人』で三島由紀夫賞を受賞。2016年、『GRANTA』誌のBest of Young Japanese Novelistsに選出。2019年、『ニムロッド』で第160回芥川賞を受賞。著書に『太陽・惑星』『私の恋人』『異郷の友人』『塔と重力』がある。

2019年1月、仮想通貨をテーマにした小説『ニムロッド』が第160回芥川賞を受賞した。会社に命じられてビットコインの採掘をはじめた主人公の気づきを通して、仮想通貨やプロックチェーンの本質が“文学的かつ情緒的に”理解できる、前代未聞の作品だ。著者の上田岳弘氏は39歳で、IT会社の現役役員。同作の執筆経緯や仮想通貨観を聞いた。

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【柳澤大輔】地域通貨で「人のつながり」を可視化する。面白法人カヤックが考えるカラフルな地域社会とは?(2019年3月6日公開)

柳澤大輔(やなさわ・だいすけ)/面白法人カヤック 代表取締役
1974年香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。1998年に合資会社カヤックを学生時代の友人と3人で設立し、24歳で代表取締役に就任。2005年に株式会社に組織変更。「サイコロを振って給料を決める」ユニークな社内制度や、毎年100以上の新サービスの開発で注目を集める。Webディレクターとしてカンヌ国際広告賞、東京インタラクティブ・アド・アワードなど、国内外のあらゆるWeb広告賞を獲得。

鎌倉を本拠地とし、地域を中心とした新しい経済の形を模索する面白法人カヤック。代表取締役CEOであり「鎌倉資本主義」を発信する柳澤大輔氏は、ブロックチェーンを活用した地域通貨に地方創生の可能性を見出している。「鎌倉資本主義」と、その実現のための地域通貨のあり方を聞いた。

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【野口悠紀雄】「ブロックチェーンは電気と同じ汎用技術だ」企業が生き残る条件とは?(2019年3月7日公開)

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)/早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。著書に『情報の経済理論』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』『AI入門講座』など多数。

一橋大学名誉教授で早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問の野口悠紀雄氏は、ブロックチェーン関連の著書が多い経済学者として知られる。野口氏は「ブロックチェーン技術の普及で、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)さえ危い」と説く。新時代を生き抜く企業の必須要件とは?

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【國光宏尚】「ブロックチェーンの登場は歴史の必然」GAFAを倒す方法はあるか!?(2019年3月8日公開)

國光宏尚(くにみつ・ひろなお)/gumi 代表取締役会長
1974年生まれ。米国Santa Monica College卒業後、2004年5月株式会社アットムービーに入社。同年に取締役に就任し、映画・テレビドラマのプロデュース及び新規事業の立ち上げを担当する。2007年6月、株式会社gumiを設立。代表取締役社長に就任。2018年7月、代表取締役会長に就任。

2018年、スマートフォンゲームを開発・運営するgumi(グミ)はブロックチェーンと仮想通貨事業への参入を宣言し、同領域に特化した投資ファンドを設立、活発な活動を続けている。「仮想通貨とブロックチェーンの未来」をgumiの國光宏尚CEOに聞いた。

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【LINE出澤CEO】トークンエコノミーはスマホ熱狂の終焉に始まるか?「キラーアプリが起爆剤」(2019年3月11日公開)

出澤剛/LINE株式会社 代表取締役社長 CEO
1996年早稲田大学を卒業、朝日生命保険会社に入社し、営業に従事。2002年に株式会社オン・ザ・エッヂへ入社し、主にモバイル事業の立ち上げを担当し、2003年12月には執行役員副社長に就任。2007年4月に新事業会社となる株式会社ライブドアの代表取締役社長に就任、同社の経営再建を果たす。2012年1月、NHN Japan株式会社取締役に就任。その後、2013年4月のNHN Japan株式会社の商号変更に伴い、LINE株式会社取締役に就任。広告事業を統括した後、2014年1月に取締役COOに、同年4月には代表取締役COOに就任。2015年4月より代表取締役社長CEOに就任。現職。

メッセージやゲームから決済まで、今や日本最大級のプラットフォーマーとなった「LINE」。2018年8月に発表したブロックチェーンを使った「LINE Token Economy」は、同社の今後を占う試金石ともいえる。LINEの出澤剛CEOに聞いた。

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【孫泰蔵】「本気で考えよう」ブロックチェーンの“先にあるもの”(2019年3月12日公開)

泰蔵/Mistletoe, Inc. Founder
1972年、福岡県生まれ。連続起業家(シリアルアントレプレナー)。世界の大きな課題を解決するスタートアップを育てるため、投資や人材育成、コミュニティー創造などを行うMistletoe(ミスルトウ)を創業。Collective Impact Community(コレクティブ・インパクト・コミュニティー)という新業態を掲げている。

エストニアに何を学ぶべきか?日本人はブロックチェーンとどう向き合うべきか?最も大事な概念「ヒューマンオートノミー」とは何か?──『ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来』(ダイヤモンド社)を監修した、連続起業家の孫泰蔵氏に聞いた。

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編集:久保田大海
写真:多田圭佑、CoinDesk Japan編集部