【デジタル人民元】アプリの内部テストを4都市で実施──中国人民銀行が発表

中国人民銀行(PBoC)は、デジタル人民元を保管し、交換するためのモバイルアプリのテストを進めていることを認めた。先週、アプリのスクリーンショットがソーシャルメディアで拡散した。

中国の中央銀行「中国人民銀行(PBoC) 」は4月17日、深セン、蘇州、雄安、成都においてデジタル通貨/電子決済(DC/EP)、いわゆる「デジタル人民元」のテストを実施すると発表した。この4都市の名前は、テスト用アプリの登録ページに記載されていた。

中国人民銀行は、これはテストに過ぎないことを強調している。

「インターネット上で噂されているデジタル人民元に関する情報は、我々の研究開発プロセスにおけるテストの一部についてであり、デジタル人民元が正式にローンチされることを意味するものではない」と中国デジタル通貨研究所の関係者は声明で述べた。

これら4都市でのパイロットプロジェクトは、内部テストであり、関連する企業の商業活動や、テスト環境外にある金融市場、法定通貨の流通に影響を与えることはないと関係者は語った。

中国人民銀行は、プロジェクトの明確なスケジュールを明らかにしなかった。だが、同行は2022年に北京で開催される冬季オリンピックの間に別の内部テストを行う計画と述べた。

中国人民銀行は2014年、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の可能性を研究するためのタスクフォースを発足させた。この取り組みは中国の行政機関である国務院によって承認され、同行は2017年、デジタル人民元のシステムを設計するために中国4大銀行および他の有力機関に参加を求めた。同行は2019年8月、11月にデジタル人民元のローンチを計画しているとの報道を否定した。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:Just a Test: China Central Bank Confirms Digital Yuan Mobile App Trials