米メジャーリーグの野球カード、NFTで登場へ──Topps社が発表

米メジャーリーグの野球カードを制作する米トップス(Topps)が、主力商品をNFTで発行する計画を明らかにした。

トップスは12日、MLB(メジャーリーグベースボール)とメジャーリーグベースボール選手会(MLBPA)との提携を通じて、主力の野球カードをノンファンジブル・トークン(NFT)で展開すると発表。デジタル・トークン化されたカードやコレクターズグッズを発行しているプロ野球選手は少ないが、トップスは同プロジェクトを4月20日にスタートさせる。

米国では、Dapper Labsがプロバスケットボール(NBA)のトレーディングカード「NBA Top Shot」をNFTで展開し、コレクターからのに人気を集めている。トップスは、メジャーリーグの野球カードをデジタルトークン化することで、古くから存在する野球カード事業の拡大を図る。

NFTは、プロスポーツ選手のカードやデジタルアート、ゲームの中の仮想空間の土地などのコレクターが収集する多種多様でユニークな有形・無形のアイテムを表すデジタル資産。

(トップスのNFT野球カードのイメージ画像)

トップスのNFT野球カードは、ブロックチェーンの「Wax」上で展開される予定だ。CoinGeckoによると、WAXのネイティブトークンは「WAXP」で、暗号資産の中では時価総額において165番目の規模。

トップスは2007年に、元ウォルト・ディズニーCEOのマイケル・アイズナー氏によって3億8500万ドルで買収され、未上場会社になった。

現在、トップスは特別買収目的会社(SPAC)のマドリック・キャピタル(Mudrick Capital)と経営統合した後に株式上場を行う計画を進めており、その企業価値は13億ドルにおよぶと言われている。一方、NBA Top Shotを手がけるDapper Labsは、評価額を26億ドルに拡大したと報じられている。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:米国のスタジアム(Shutterstock)