「次の2年でやるべきことがある」ポリゴン共同創業者が語るビジョンとインドの暗号資産規制

インドには、暗号資産(仮想通貨)に関するすべてを監督する単一の規制当局が必要だイーサリアムブロックチェーンのスケーリングソリューション「ポリゴン(Polygon)」の共同創業者、サンディープ・ネイルワル(Sandeep Nailwal)氏は語った。

単一の規制当局の必要性

同氏は、暗号資産業界で最も著名なインド生まれの起業家の1人で、現在はドバイに住んでいる。インド準備銀行、インド証券取引委員会、物品・サービス税評議会、財務省の代表からなる規制当局の設立は、ポリゴンのようなプロジェクトのインド進出を促進するだろうと述べた。

「財務省はこのタスクフォースを率いるべき。そして、他のすべての機関には、暗号資産の問題は局所的に扱ってはならないとの明確な命令を出すべき。中央の暗号資産タスクフォースだけが扱うようにするべきだ」

ブロックチェーン推進派と金融・国家安全保障推進派の間に、対話のための公正な環境を築き、進展を確かなものにするためにはこうした措置が不可欠とネイルワル氏は述べた。

同氏によると、インドでは各地のさまざまな政府機関あるいは法執行機関が今、こぞって暗号資産に関与しており、暗号資産についてそれぞれ独自の定義を持っているという。ネイルワル氏は、暗号資産には専門組織が必要と述べた。

「(各機関は)驚くほどの価値が生み出されていることを把握しており、課税方法を見つけようとしている。それも必要なことだ。だが、各規制機関の担当者が多忙ななか、この新しい技術を本当に理解することはかなり難しい。この相当にニッチな業界とやり取りし、学び、規制する責任を負う、高度な権限を持つ単一の組織が必要だ」

次の2年でやるべきこと

ネイルワル氏は、ポリゴンがインドから離れている理由は、主に規制上の不確実性にあるとし、創業者たちはインド出身だが、ポリゴンは「インドの法人ではなく」、「本社を持たない分散型ネットワーク」と以前、語っている。ポリゴンは、英領ヴァージン諸島に登記されているという。

「ポリゴンは創業以来、インドに存在したことはない」

ポリゴンの取り組みは今、スケーリングから、DeFi(分散型金融)、NFTアプリ、自立分散型組織(DAO)、ゲームに広がっている。主なフォーカスポイントとビジョンについてネイルワル氏は、コアゴールは拡大だが、当面のフォーカスポイントは別にあると述べた。

「我々には次の2年でやるべきことがある。それは我々の取り組みや考えを広く伝えること。なぜなら、我々がスケーリングに取り組み続けても、アプリケーションを使う人がいなければ、誰にとっても生産的なことではない」とネイルワル氏は語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ポリゴンの共同創業者、サンディープ・ネイルワル氏(Polygon)
|原文:India Needs a Single Crypto Regulator, Says Polygon Co-Founder