「暗号資産の冬」懸念は杞憂:バンク・オブ・アメリカ

「暗号資産の冬」への懸念は杞憂に過ぎないと、米銀大手のバンク・オブ・アメリカは述べた。

暗号資産のパフォーマンスが伝統的な資産を上回らないことを不思議に思う投資家は、暗号通貨エコシステムが「新興の技術資産クラスであり、エコシステムを支えるトークンは高い成長率の投機的リスク資産のように取引されている」ことを認識すべきと、同行のアナリストらは5月17日付け文書に記した。

暗号資産は、インフレ率の上昇、金利上昇、景気後退リスクなど、伝統的な資産と同様の逆風に直面している。

暗号資産エコシステム内の波及リスクや、アルゴリズム型ステーブルコイン「TerraUSD(UST)」崩壊の伝統的金融市場への波及効果に対する懸念も杞憂に過ぎないと同行は述べた。現状の低迷はおそらくビットコイン(BTC)の最近の価格変動が原因となっている。

USTは伝統的な資産に裏付けられておらず、USTが崩壊しても、最大規模のステーブルコインはドルペッグを維持しており、ステーブルコイン市場は耐久性を示したという。

バンク・オブ・アメリカは、USTの崩壊は、価格の安定性よりもUSTの普及を優先したためであり、USTのリバイバルプランには肯定的ではないものの、アルゴリズム型ステーブルコインには可能性を見出していると述べた。

ステーブルコインに対する規制によって、アルゴリズム型ステーブルコインについての情報開示が進むと予想されるが、全面禁止の可能性は低いようだとしている。

アルゴリズム型ステーブルコインの禁止は「時期尚早」であり、エコシステムの成長を鈍化させる可能性があるとバンク・オブ・アメリカは付け加えた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:BofA Says Crypto Winter, Contagion Risk Concerns Are Overdone