米FINRA、仮想通貨関連活動の報告奨励期間を延長

フェイスブック(Facebook)の仮想通貨プロジェクト「リブラ(Libra)」とそれに対する規制の可能性を巡る騒ぎの中、米金融取引業規制機構(FINRA)は、先週、仮想通貨関連活動の報告を奨励する期間をひっそりと延長した。

2018年、ブローカーや取引所の自主規制機関FINRAは、加盟企業もしくは関連する個人や系列会社が「デジタル資産関連の活動に関わった、または関わる意図を持っている」場合には、規制コーディネーターに知らせるよう、加盟企業に要請(FINRAの言葉では「奨励」)した。要請の対象には、「証券ではないデジタル資産」、つまりビットコインのような仮想通貨も含まれていた。

当初、企業に報告を奨励する期間は2019年7月31日までだったが、FINRAは先週後半、追加の通達を出し、2020年7月31日にまで延長した。

新しい通知では次のような説明がなされている。

「証券規制当局は、デジタル資産証券のブローカー・ディーラーカストディに関する共同声明などを代表に、デジタル資産特有の規制規制的課題についてのガイダンスを加盟企業に提供し続けていく。そんな中、FINRAはこの重要な題材に関して、加盟企業とコミュニケーションを取れるようにしておくことが重要だと考えている」

FINRAが報告を勧める活動には、デジタル資産の売買や取引、新規コイン公開(ICO)、仮想通貨デリバティブ、およびデジタル資産に投資するファンドが含まれる。また、他には、助言サービスや合同運用ファンドの提供、取引やカストディサービスの提供、仮想通貨のマイニング、および支払いとしての仮想通貨の受け取りも含まれている。

また、ブロックチェーン技術のいかなる利用も報告に値する、とFINRAは述べた。

7月初旬、FINRAは証券取引委員会(SEC)と共同で、仮想通貨企業からのブローカー・ディーラー申請を承認する前に、いくつかの問題に対処する必要があると発表した

考慮が必要となる要素の1つは、デジタル資産が1970年証券投資者保護法(SIPA)の下で有価証券として扱われるか否かである。

「現状、証券の喪失または盗難に関する法律や慣行は、一部のデジタル資産の場合、存在しない、もしくは有効ではないかもしれない。これらの法律や慣習を確立することで、ブローカー・ディーラーが顧客保護法の諸側面を遵守する能力は大いに促進される」と声明は述べている。

FINRAとSECは別の問題点として、 ブローカーは身がウォレットの秘密鍵を所有していることは証明できるが、他者が所有していないことを証明するのは難しいことを挙げている。

翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:FINRA image via Shutterstock
原文:FINRA Extends Deadline for Firms to Report Crypto Activity