サンリオ、キャラクターのコミュニティサービスを世界展開──Gaudiyと共同で2023年に開始

サンリオは、ブロックチェーンを活用してエンターテインメントのデジタル化を支援するGaudiy(ガウディ)と共同で、同社が保有するキャラクターを軸にしたコミュニティサービスの世界展開を2023年に始める。

Gaudiyは8月31日、サンリオとの共同プロジェクトを発表。サンリオが保有するキャラクターを軸にしたコミュニティサービスを世界で展開するとしているが、サービスの詳細は明らかにしていない。

サンリオ・社長の辻朋邦氏は発表文の中で、同社は海外事業ビジョン『Sanrio “One” Global』において、AI・VR・NFTなどを含むマルチプラットフォームによるエコシステムの構築を掲げていると述べた上で、「Gaudiyとは、そのエコシステムのコアな部分となるファンコミュニティの開発・運用の領域で協業し、ファンダムやWeb3といった世界を一般ユーザーに広げていきたい」とコメントした。

サンリオは1960年に創業され、世界的に知名度の高い「ハローキティ」など、450を超える種類のIPを保有している。米国のRECUR社は昨年、ハローキティのブランドと戦略提携を結び、同ブランドのデジタルコレクションをNFTとして取引できるマーケットプレイスを開発している。

2018年設立のGaudiyは、音楽やゲーム、マンガ、アニメなどのエンタメのデジタル化を支援するブロックチェーン企業で、NFTなどを活用しながらIP(知的財産)とファンとで構成されるトークンエコノミーを作り上げ、新しいユーザー体験を創出する事業を得意としている。

また、Gaudiyは31日、シリーズBとなるラウンドで新たにサンリオとソニー・ミュージックエンタテインメント、三菱UFJイノベーション・パートナーズ、みずほキャピタルから9億円を調達したと発表した。Gaudiyは今年5月に同ラウンドを通じて25億円の資金を取得しており、シリーズBでの調達額は34億円となった。

Web3.0:Web3とも呼ばれ、ブロックチェーンなどのピアツーピア技術に基づく新しいインターネット構想で、Web2.0における巨大プラットフォーマーによるデータの独占や、改ざんの問題を解決する可能性があるとして注目されている。
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|編集:佐藤茂
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