暗号資産ファンド、記録的な流出超

暗号資産(仮想通貨)ファンドからの資金流出は先週、記録的な水準に達した。

コインシェアーズ(CoinShares)が20日に発表したレポートによると、資金流出は5週連続、先週は2億5500万ドルにのぼり、運用資産残高(AUM)の1%に相当した。流出の多くはビットコイン(BTC)ファンドで、約2億4400万ドルの流出超となった。

「流出額は過去最大規模だが、運用資産残高に占める割合で見ると、最大の流出は2019年5月になる」とレポートは記している。2019年5月は5200万ドルの流出超となり、AUMの1.9%に相当したという。

今回の資金流出は、暗号資産フレンドリーなシルバーゲート銀行が任意清算に陥り、シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行も破綻するなど、アメリカの銀行セクターの健全性に対する投資家の懸念が広がったことを意味する。

コインシェアーズによると、先週の流出は年初に見られた流入を一掃し、年初からの流出額は8200万ドルに達した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinShares
|原文:Crypto Fund Outflows Hit Record Weekly Level