Consensus 2023、テーマ別に振り返る

coindesk JAPANとともにWeb3ビジネスとデジタル資産市場の未来を考える国内有数のコミュニティ「btokyo members」は、本日18時30分より「Consensus 2023 報告会──企業のWeb3参入、規制(世界が注目する日本)、AIとブロックチェーン、RWAのトークン化、NFTやDAO」をオンライン開催する。

すでに参加申し込みは締め切られているが、FTX破綻、大手暗号資産企業の破綻、さらにアメリカの銀行危機と厳しい環境の中で開催された「Consensus 2023」で語られた内容をcoindesk JAPANが公開した記事をベースにテーマ別に振り返ってみよう。

なお、報告会の模様も後日、公開します。

総括

個別のテーマを見る以前に、全体的に何が語られたのかを知りたい方は「Consensus 2023、編集者5人の収穫」が参考になるだろう。米CoinDeskの5人の編集者がそれぞれ所感を記している。

「Consensus 2日目、3つの超ビッグアイデア」は2日目だけのまとめだが、それでもどのようなテーマが注目されていたかを知ることができる。

「Consensusのピッチコンテスト優勝:暗号資産での給与支払いを手がける「Rise」」は、アメリカで競争が激化している領域の最新状況がわかる。日本でも電子マネーを使った、いわゆる「デジタル給与支払い」が解禁された。多くの人にかかわる動きだけに、金融のDXが加速しそうだ。

Consensus 2023、編集者5人の収穫

「Consensus by CoinDesk 2023」は29日に最終日を迎えた。多くの講演者やセッションから生まれた魅力的な議論を聞けたエキサイティングな時間となった。

米CoinDesk編集部のメンバーは「Consensus 2023」から得たことを振り返り、暗号資産業界の今後の方向性を左右する重要な問題について、各自の得意分野から語った。…続きを読む

Consensus 2日目、3つの超ビッグアイデア

暗号資産の大きなセールスポイントの1つは、業界が新しいアイデアにあふれていることだ。1990年代、インターネットを中心に緩やかに形成されたコミュニティと同様に、暗号資産はなぜか、異端な考え方をする人や革命を起こしたい人を惹きつける傾向がある。

その理由の1つは、コードを基盤とした仕組みを構築するという、まったく新しい方法を提供するテクノロジーそのものの性質にある。もう1つの理由は、Web3の悪名高い参入障壁。…続きを読む

Consensusのピッチコンテスト優勝:暗号資産での給与支払いを手がける「Rise」

Consensusのピッチコンテスト優勝:暗号資産での給与支払いを手がける「Rise」

CoinDeskのPitchFestには、暗号資産、ブロックチェーン、Web3関連の600を超えるスタートアップが応募。Electric Capital、CapitalG、 CoinFundなどの投資家で構成された審査員チームは、12の決勝進出者を選出。12チームはテキサス州で開催されたConsensusのステージ上で競い合った。…続きを読む

TradFi(伝統的金融)

TradFi(伝統的金融)の暗号資産への参入は、厳しい「暗号資産の冬」の中でも止まっていない。むしろチャンスと見ているようだ。

また新しい話題ではないが、RWA(現実資産)のトークン化がいよいよ本格的に動き出してきたようだ。日本でもセキュリティトークン(デジタル証券)をめぐる動きが活発化するだろうか。

TradFi(伝統的金融機関)は暗号資産にチャンスを見出している

TradFi(伝統的金融機関)は暗号資産にチャンスを見出している【Consensus 2023】

資産運用会社は、成長株(グロース株)や弱気市場で不当なほどの打撃を受けた暗号資産のチャンスを見出している。

リリウオカラニ・トラスト(Liliʻuokalani Trust)のドーン・ハーフリンガー(Dawn Harflinger)CEOなど、暗号資産セクターへの投資家は最近の弱気相場にもかかわらず楽観的なトーンを表明した。…続きを読む

RWA(現実資産)のトークン化は「価値の移転方法を変える」

RWA(現実資産)のトークン化は「価値の移転方法を変える」【Consensus 2023】

「Real World Asset(RWA:実世界の資産、現実資産)」のトークン化は目新しいことではない。だが、テクノロジーとインフラが追いついたことで、資産運用会社や機関投資家にとって十分なレベルで大規模に行えるようになった──。…続きを読む

規制

アメリカでの暗号資産に対する規制は、厳しさを増す一方。だが、規制の明確化は業界にとってプラスと見る向きもある。また暗号資産企業がアメリカから脱出するとの懸念もあり、ヨーロッパ、そして日本にとってはチャンスとなるかもしれない。

金融の透明性に関して、暗号資産業界と規制当局の考えは同じ

アメリカの金融規制当局はおおむね、暗号資産は明らかに既存の規制フレームワークに収まると考えている。暗号資産を管理するルールはすでに整備されているというわけだ。

だから、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長が暗号資産企業に対して、SECに登録するよう呼びかけたり、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が業界全体に対して、より厳格な顧客確認(KYC)とアンチマネーロンダリング(AML)の要件を適用するよう求める状況になっている。…続きを読む

USDC、3月の銀行危機で強さを増した:サークルCEO

USDC、3月の銀行危機で強さを増した:サークルCEO【Consensus 2023】

ステーブルコインのUSDコイン(USDC)は3月の銀行危機から、強く、安全に脱出したと発行元であるCircle Internet Financialのジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)CEOは26日に述べた。…続きを読む

Web3

Web3とは? という問いに、誰もが納得できる明確な回答を出すことは難しい。ただ、さまざまな障害、ハードルがあることは多くの人が理解している。それらをひとつひとつクリアしていくことが、一番の近道なのかもしれない。

「Web3の次のトレンドは「Consensus」のステージ上にはない」は、大規模イベントに登場した時点では、トレンドを捉えるには遅すぎるという逆説的な記事。

web3は再起動が必要:セールスフォース幹部

Web3は終わっていないが、マスへの普及のためには大改造が必要と、セールスフォース(Salesforce)のイノベーション責任者マーク・マシュー(Marc Mathieu)氏は述べた。

暗号資産市場の低迷が始まった後、かつてメタ(旧フェイスブック)やエヌビディア(Nvidia)のようなテクノロジー大手が推進してきたメタバース、さらにはweb3というコンセプトに対して、インターネット上には数え切れないほどの積極的な意見が溢れている。…続きを読む

Web3のマスアダプション、障害はテクノロジー

Web3のマスアダプション、障害はテクノロジー【Consensus 2023】

多くのブランドやクリエイターがWeb3に参入しているが、新規ユーザーをオンボード(参加)させ、マスへの普及を進めるには、ユーザーエクスペリエンス(UX)がボトルネックになっている──。

「(オンボーディング)プロセスで求められるクリックのたびに、50%の人を失うことになる」と飲料大手アンハイザー・ブッシュ・インベブのWeb3責任者ジュリー・ガルノー(Julie Garneau)氏は「Consensus 2023」のパネルディスカッション「The Opportunities and Roadblocks of Mass Adoption(マスアダプションの機会と障害)」で述べた。…続きを読む

Web3の次のトレンドは「Consensus」のステージ上にはない

Web3の次のトレンドは「Consensus」のステージ上にはない【コラム】

4月末に開催された「Consensus by CoinDesk 2023」で、ヤット・シウ(Yat Siu)氏はメインステージでのパネルディスカッションが迫っても、ステージ裏に姿を表さなかった。

NFTやメタバースなど、Web3関連への積極的な投資で知られるアニモカブランズ(Animoca Brands)の共同創業者兼会長で、メタバース界の重鎮であるシウ氏となんとか話をしようと、大勢の人が押し寄せ、シウ氏は動きが取れなくなっていた。…続きを読む

Web3のユースケース

Web3に関しては、個別のユースケースもさまざまに登場した。これまでユースケースが「通貨」に限られるとされてきたビットコインもWeb3で新たな地平を切り開いている。また今話題のAIとWeb3の関係も要注目。

ビットコインのユースケースは「爆発的な成長」を見せた

ビットコインエコシステム企業のトラスト・マシーンズ(Trust Machines)は、2023年第1四半期に「ビットコイン(BTC)のユースケースは爆発的な成長」を見せたとレポートで述べた。

レポートは、新たな成長と普及を促進する主要ユースケースとして、ビットコインNFT、ビットコイン・ネーム・サービス(BNS)、同社のエコシステムの多くに使われているビットコイン・スマートコントラクト・プラットフォーム「Stacks」をあげている。…続きを読む

Web3ミュージックはフレッシュなアイデアを求めている:ワーナー・ミュージック幹部

Web3ミュージックはフレッシュなアイデアを求めている:ワーナー・ミュージック幹部【Consensus 2023】

セレブ、銀行、音楽レーベルは、少し前はNFTに積極的だったが、長引く「暗号資産の冬」で、その意欲は冷え込んでいる。だがワーナー・ミュージック・グループ(WMG)はそうした状況のなか、NFTを推進している。

WMGのチーフ・デジタル・オフィサー、オアナ・ルクサンドラ(Oana Ruxandra)氏にとって、NFTはアーティストを前進させるための鍵だ。…続きを読む

Web3はAIが引き起こす問題に対する「信頼レイヤー」となり得る

Web3エコシステムは、人工知能(AI)の信頼性にまつわる問題を解決することに役立つ──。

イノベーションとデザインのコンサルティングを手がけるJourneyのチーフ・メタバースオフィサー、キャシー・ハックル(Cathy Hackl)氏は「私たちは皆、(AIの)信頼性に問題があることを知っている。これはWeb3コミュニティにとって大きなチャンスであり、信頼レイヤーとなり得る」と27日、「Consensus 2023」のAIとメタバースに関するセッションで述べた。…続きを読む

NFT

NFTの話題は、大きくWeb3に含まれるようになり、一時期に比べると注目度は小さくなったようだ。シャトナー氏やマーベル・スタジオズ創設者の登場は、NFT業界の成熟をしめしているのかもしれない。

カーク船長、NFTへ“ワープ”──シャトナー氏がNFTコレクション発表

カーク船長、NFTへ“ワープ”──シャトナー氏がNFTコレクション発表【Consensus 2023】

ウィリアム・シャトナー氏がワープ9でWeb3を目指している。

人気SFシリーズ『スタートレック』の初代船長であり、長年、暗号資産についてツイッターに投稿してきたシャトナー氏がNFTコレクション「Infinite Connections」を「Consensus 2023」で発表した。…続きを読む

Web3、マーベル黎明期と“同じシーズ”:マーベル・スタジオズ創設者

Web3、マーベル黎明期と“同じシーズ”:マーベル・スタジオズ創設者【Consensus 2023】

マーベル・スタジオズの創設者兼会長のデヴィッド・メイゼル(David Maisel)氏は28日、「Consensus 2023」に登壇し、Web3はマーベル・スタジオズの黎明期を思い出させると語った。

メイゼル氏は最近、Mythos Studiosを設立し、NFTコレクション「Ekos Genesis Art Collection」を発表した。…続きを読む

|編集:増田隆幸
|画像:Consensus 2023/CoinDesk