ビットコインマイニングのハッシュレート、半減期後に最大30%低下する可能性:専門家

ハッシュレートとして知られるビットコインネットワークの計算能力は、2024年4月に予定されている次の半減期後に採算が取れないマイナーが装置の稼働を停止するため、最大30%低下する可能性がある。CoinDeskが26日に主催した「Mining Week 2023」の一環で複数の専門家が予想を示した。

投資銀行B.ライリー・ファイナンシャル(B. Riley Financial)のマネージング・ディレクターであるルーカス・パイプス(Lucas Pipes)氏は、ビットコインのハッシュレートは15%から30%低下すると推定した。一方、マイニングサービス会社ルクソール・マイニング(Luxor Mining)のコンテンツ部門責任者コリン・ハーパー(Colin Harper)氏は、20%低下の可能性があると述べた。

消費電力の少ない装置へのアップグレードが進む

約4年ごとの半減期では、マイナーがブロックのマイニングに成功した際に受け取るビットコインの報酬が半分に削減される。次の半減期では、1ブロックあたりの報酬は現在の6.25BTCから3.125BTCに引き下げられる。

報酬が半分になると、ブロックをマイニングするためのコストが2倍になる。ビットコイン価格が大幅に上昇しない限り、採算が合わないマイナーは装置を停止し、その結果ネットワークのハッシュレートが低下することになる。

このため、マイナーはブロックをマイニングするために必要な電力が少ない次世代の装置にアップグレードしようとしている。電力コストは通常マイナーにとって最大の運用支出であるため、このコストを最小限に抑えることが半減期を乗り切る鍵となる。

過去1年間でより多くの装置が稼働するようになり、ハッシュレートは増加している。一方、装置の効率は5年ごとに約2倍になっている。

|翻訳:CoinDeskJAPAN
|編集:林理南
|画像:Eliza Gkritsi/CoinDesk
|原文:Bitcoin Mining Computing Power May Drop as Much as 30% After Halving: Experts