BRC-20トークン、カテゴリー全体で20%上昇

ビットコイン・ブロックチェーンをベースにしたいくつかのトークンは、上場投資信託(ETF)承認への期待からビットコイン(BTC)価格が狂乱した後、市場参加者の間で最新の遊び道具として浮上している。

BRC-20カテゴリーのトークンは11月16日に全体で約21%上昇した。インフラストラクチャートークンのTRACが93%上昇してトップで、MEMEが69%、NALSが36%で続いた。

BRC-20規格(BRCはBitcoin Request for Commentの略。イーサリアムブロックチェーンの「ERC-20」に倣って名づけられた)は4月に導入され、ユーザーが初めてネットワークを通じて直接譲渡可能なトークンを発行できるようになった。このトークンはインスクリプションと呼ばれ、Ordinalsプロトコルで機能する。このプロトコルは、小規模なビットコインベースの取引にデジタルアートへの参照を記すことで、ユーザーがビットコインのブロックチェーンにデータを埋め込むことを可能にする。

今月初め、Ordinalsプロトコルに関連するトークンであるORDIが影響力のある暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)に上場され、数時間のうちに価格が50%も跳ね上がった。これにより、トレーダーの間でBRC-20トークンに対する強気なセンチメントが高まり、ビットコイントークンのエコシステムが利益を追求する新たな手段となり得るとの仮説が浮上した。

OrdinalsトラッカーのOrdSpaceのデータによると、16日の時点で3万7000以上のBRC-20トークンが存在している。

BRC-20の上位のトークン。(OrdSpace)

一方、ビットコインで構築されたいくつかの人気ソーシャル・アプリケーションは、新規ユーザーの獲得と収益向上の一環として、ゲーム内トークンの導入を開始した。

X(旧Twitter)のパーソナリティがアプリ上で「キー」を発行し、クローズドなグループチャットにアクセスできるようにするアプリケーション「Alpha」は、15日にユーザーが自身のトークンを他のユーザーに提供できるようにした。

これらのアプリ内トークンは「キー」よりも安価に設計されており、保有者はコミュニティ・ゲームや宝くじに参加することができる。Alphaは自らを「スーパーアプリ」と呼び、ユーザーに分散型取引所(DEX)、NFTマーケットプレイス、ゲームストアを提供する。

Alphaの開発者である@punk3700氏は以前、米CoinDeskに対し、DeFiアプリケーションにおけるビットコインの利用はこれまで、イーサリアムやソラナといった他のブロックチェーン上のビットコインをトークン化したものに限られてきたが、Alphaの開発者は裕福なビットコイン保有者がその資産をインタラクティブなアプリケーションで利用する余地が残っていると考えていると語った。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:OrdSpace
|原文:Bitcoin Ordinals Token Ecosystem Emerges as Latest Crypto Play, Led by ORDI Hype