投資プラットフォームのBnkToTheFuture、セキュリティ・トークン・オファリング(STO)を可能に

フィンテックおよびブロックチェーン企業向けの資金調達プラットフォームのBnkToTheFutureは、セキュリティ・トークン・オファリング(STO)を可能にするために準備を整えていると、同社が明らかにした。

ケイマン諸島に拠点を置くBnkToTheFutureは、共同でセキュリティトークン顧問・投資サービスを構築するため、仮想通貨コンサルタント会社のディアクル(Diacle)に詳細非公開の出資を行った。

BnkToTheFutureは、新興のアセットクラスであるセキュリティトークンに対して市場の関心が押し寄せてくると見ていると、同社CEOのサイモン・ディクソン(Simon Dixon)氏はCoinDeskとのインタビューの中で語った。

この投資ハブは、適格の投資家たちがコインベース(Coinbase)やクラーケン(Kraken)といった企業のための株式資金調達ラウンドに参加することを可能にし、デジタル資産に馴染みがあるとは言えない従来型の投資家たちを引き付ける助けとなる。

「セキュリティトークンはさらなる流動性をもたらすので投資家はセキュリティトークンに投資したいのに、このアセットクラスは非常に新しいもののため、流動性がまだないという点が、業界にとっての大きな課題です」と、ディクソン氏は述べた。

BnkToTheFutureは8万7000人の適格投資家からなるネットワークを既に有している。今回の新しいサービスは、発行者が証券取引法を遵守することに役立ち、トークン化についてのディアクルの経験を活用することになる、とディクソン氏は述べた。ロンドンに拠点を置くディアクルは、イギリスの投資家の参加を促す助けとなる。

両社は、BnkToTheFutureトークン(BFT)のローンチでも協働した。そしてディクソン氏と、ディアクルの創業者アダム・ヴァジリ(Adam Vaziri)氏は2012年、ビットコインの普及に役立てるために、イギリスデジタル通貨協会(UK Digital Currency Association)を立ち上げている。

STO市場は小規模な基盤にも関わらず、急速に拡大している。リサーチ企業オートノマス・リサーチ(Autonomous Research)によれば、2017年には2件、2018年には25件のSTOが行われ、2019年には87件が見込まれている。セキュリティトークン市場の合計額は、2030年までに2兆ドル(約216兆円)に達すると、ブロックチェーンスタートアップのチェーン・パートナーズ(Chain Partners)の研究では予測されている。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
写真:BnkToTheFuture photo via Shutterstock
原文:Investing Platform BnkToTheFuture to Enable Security Token Offerings