ソフトバンク出資のビットコイン投資会社のSPAC、4億5800万ドル相当のビットコイン取得を発表

キャンター・エクイティ・パートナーズ(Cantor Equity Partners)は、テザー(Tether)、ビットフィネックス(Bitfinex)、ソフトバンク(SoftBank)が出資するビットコイン(BTC)専門の投資会社トゥエンティ・ワン・キャピタル(Twenty One Capital)との合併計画の一環として、4億5870万ドル(約674億円、1ドル147円換算)相当のビットコインを取得したことを、13日に提出された規制当局への書類で明らかにした。

提出書類によると、この取引は、ステーブルコイン発行会社テザーのエルサルバドル子会社であるTether Investmentsと、ビットフィネックスの親会社であるiFinexを含む複雑な事業統合を通じて構成されている。この取引の一環として、テザーは4812BTCを平均価格9万5319ドルで購入し、これらのトークンはエスクローで保管され、のちに合併会社に売却される予定だ。

提出書類で開示されたエスクローウォレットは、5月9日にビットフィネックスのホットウォレットからトークンを受け取ったことを、ブロックチェーンデータが示している。アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)のデータによると、このウォレットのビットコイン保有額は、現在の価格で5億ドル(約735億ドル)に相当する。

[Arkham]

トゥエンティ・ワン・キャピタルは、米商務長官でキャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)の会長であるハワード・ルトニック(Howard Lutnick)氏の息子、ブランドン・ルトニック(Brandon Lutnick)氏によって、キャンター・エクイティ・パートナーズを利用したSPAC(特別目的買収会社)構造を通じて設立される。トゥエンティ・ワン・キャピタルはストライク(Strike)のCEOであるジャック・マラーズ(Jack Mallers)氏が率い、テザーとビットフィネックスの親会社であるiFinexが過半数の株式を保有する。ソフトバンクが相当数の少数株を取得すると、両社は発表した。

トゥエンティ・ワン・キャピタルは、設立時に4万2000BTC以上を保有する予定だと述べた。

キャンター・エクイティ・パートナーズの株価は、時間外取引で3.7%上昇している。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:マイアミで開催された「ビットコイン・カンファレンス2022」で講演するストライクのCEO、ジャック・マラーズ氏(Danny Nelson/CoinDesk)
|原文:Cantor Equity Partners Discloses $458M Bitcoin Acquisition