JPモルガン、コインベースの「Base」ブロックチェーン上にUSD預金トークンを導入

- 機関投資家向けJPMDパイロットプロジェクトによって、JPモルガン(JP Morgan)のKinexys分散型台帳技術がパブリックブロックチェーン上に初めて展開されることになる。
- JPモルガンは今週、暗号資産(仮想通貨)に特化したプラットフォーム「JPMD」の商標出願を提出している。
米大手銀行のJPモルガンは、上場暗号資産取引所コインベース(Coinbas)が開発したイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「ベース(Base)」上で、パーミッションドUSD(米ドル)預金トークン「JPMD」のパイロットプログラムを開始すると発表した。
JPモルガンは6月17日、デジタル資産の取引、交換、送金、支払いサービス、およびデジタル資産の発行を提供する暗号資産に特化したプラットフォーム「JPMD」の商標出願を提出している。
プレスリリースによると、機関投資家向けJPMDは、JPモルガンの顧客向けのステーブルコインの代替手段として位置付けられ、JPモルガンのKinexys分散型台帳技術がパブリックブロックチェーン上で初めて展開される事例となる。
銀行やその他の企業は、米国で準備が進むドル連動型ステーブルコインに関する規制に先立ち、ステーブルコイン市場にこぞって参入している。
JPモルガンは以前、当時Onyx Digital Assetsと呼ばれていた独自プライベートブロックチェーン上で取引の現金決済に利用されるトークン「JPM Coin」で注目を集めたことがある。
「世界有数の銀行がブロックチェーン上に参入したことを大変嬉しく思っている」と、ベースの創設者兼コインベースのエンジニアリング部門副社長であるジェシー・ポラック(Jesse Pollak)氏は述べ、次のように続けた。
「ベースは1秒未満、1セント未満単位の24時間365日の決済を提供し、JPモルガンの機関投資家顧客間の資金移動をほぼ即時に行うことができる。コインベースは誇りあるJPモルガンの機関投資家顧客であり、このパイロットプロジェクトはJPモルガンとベースの信頼性を組み合わせることで、機関投資家の資金をよりグローバルな経済に導くのを支援する」。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:JPMorgan Introduces USD Deposit Token on Coinbase’s Base Blockchain