ジャック・ドーシーのブロック、送金決済のKyashに出資──49億円のシリーズDで

ジャック・ドーシー氏が率いる決済大手ブロック(旧スクエア)は、モバイル決済のKyashが行った49億円規模の調達ラウンドに参画した。

Kyashが17日に発表した内容によると、今回のラウンドはシリーズDで、ブロックのほかに、JPインベストメント、SMBC日興証券、SMBCベンチャーキャピタル、JAFCOなどが参加した。日経によると、ブロックのアジア企業に対する出資はこれが初めてとなり、出資額は10億円超とみられる。

Kyashは、三井住友銀行出身の鷹取真一氏が2015年に設立。スマートフォンアプリから、バーチャルのプリペイドカードが作成できるサービスを展開している。チャージした金額を個人間送金に使え、法人から個人に対して報酬などを支払える法人送金サービスも手掛けている。

ブロックは米国でスマホ決済サービスで事業を拡大させ、昨年に社名をスクエア(Square)からBlockに変更している。日本では、スクエアのブランドで決済サービスを提供している。

ドーシー氏はブロックチェーン技術とビットコイン(BTC)を支援する起業家として知られている。ブロックとして、ユーザーが直接、暗号資産のビットコインを売買できるP2P(ピア・ツー・ピア)決済サービス「Cash App」を展開している。

また、ブロックはこれまでに、ビットコイン・ライトニング・ネットワークの開発を積極的に推進し、ビットコイン開発者を直接サポートしている。ライトニング・ネットワークは、取引を効率化してスケーラビリティ問題を解決すると期待される技術。

ブロックの2021年第4四半期の株主向け資料によると、11.8億ドル(約1350億円)の利益を計上し、前年同期比で47%増を記録。そのうち、同社の基幹サービスであるCash Appによる利益は5.18億ドルだった。

ブロックの時価総額は約670億ドル(約8兆円)。日本のメガバンクグループである三井住友フィナンシャルグループの時価総額約5.5兆円を大きく上回る。

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Kyashの鷹取真一社長は、「米国を中心に金融領域の変革をリードされているBlockからの新たな出資に加え、グローバルな投資家、日本の銀行界を代表する各行のサポートを得たことは大変嬉しく、よりお客様中心のサービス精神のもとに事業に邁進していく」とコメントしている。Kyashの広報担当は、ブロックとの協業の可能性については、「決まっていることはない」と話した。

|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
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