テザー社、コマーシャルペーパー保有額を5000万ドル以下に──米国債を増やす

ステーブルコイン発行元のテザー(Tether)社は、コマーシャルペーパーの保有額を5000万ドル以下まで減らしたと同社最高技術責任者(CTO)のパオロ・アルディーノ(Paolo Ardoino)氏がツイートした。

9月30日時点で同社は、米国債の保有比率を6月30日時点の43.5%から58.1%に高めている。

コマーシャルペーパーは企業が発行する短期無担保債券で、価値は発行企業に依存し、米国債などと比べると安定性に欠ける。

テザー社は以前、ステーブルコインのテザー(USDT)と同社エコシステムの安定性に対する懸念の高まりを受けて、年内にコマーシャルペーパー保有額をゼロにすると述べた。

5月には201億ドルのコマーシャルペーパーを保有していたが、6月30日までに85億ドルに削減した。

また同社は、認証レポートの定期的な発行を継続させるために、新たに監査人としてBDO Italiaを起用。最近、テザー社は裁判所から、テザー(USDT)の裏付け資産に関する財務記録の提出を命じられた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Stablecoin Issuer Tether Increases US Treasury Portfolio, Cuts Commerical Paper Holdings to Below $50M