ビットコイン急騰でショートトレーダーは4月以来最大の損失

CoinGlassのデータによると、24時間で1億7800万ドル(約252億6600万円)相当の暗号資産(仮想通貨)に対するベットが清算され、ショートトレーダーの1日の損失は4月以来最大になった。

ロングとショートを含む清算総額は2億300万ドル(約288億1500万円)を超え、ビットコイン(BTC)先物が7500万ドル(約106億4600万円)の損失を出し、イーサリアム(ETH)先物が5100万ドル(約72億4000万円)で続いた。ペペコイン(PEPE)先物は1000万ドル(約14億2000万円)弱で、アルトコインの中で最も損失が大きかった。

ショートはあらゆる金融資産の価格下落に対するベットで、ロングは価格上昇に対するベットを指す。暗号資産取引所バイナンス(Binance)では6500万ドル(約92億2600万円)の損失を記録し、OKXは5800万ドル(約82億3300万円)だった。

清算とは、トレーダーのイニシャルマージンの一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることを指す。これは、トレーダーがレバレッジをかけたポジションの証拠金要件を満たすことができない(取引を継続するのに十分な資金がない)場合に発生する。

大規模な清算は、急な値動きの局所的な頂点または底を示す可能性があり、トレーダーはそれに応じてポジションを取ることができる。

ビットコインはアメリカでETFの申請が相次ぎ、今年2度目の3万ドル台に乗せた。これが主要トークンの上昇に拍車をかけ、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は少なくとも週足で18%の上昇を記録した。

ビットコインの突然の価格上昇により、オプショントレーダーはさらなる高値に賭けていることがデータから示唆されている。このようなセンチメントは、バイナンスとコインベース(Coinbase)に対するアメリカでの規制を受けて強気な期待に水を差された6月初めとは、ほぼ180度変わっている。

一部の市場観測筋によると、ブラックロック(BlackRock)など伝統的な金融大手によるETF申請が今後数カ月以内に承認されれば、この傾向は続く可能性が高いという。

「ビットコインの上昇は、明らかに強力で確立された価値貯蔵先としてのビットコインへのシフトを示す、より大きなトレンドの一部だ」と、ビットコイン還元アプリ「Lolli」のアレックス・アデルマン(Alex Adelman)CEOは電子メールで語った。「ビットコインが最近、暗号資産市場で50%以上の市場支配率まで上昇したのは、長期にわたってその価値が証明されている、高度に安全で分散化された保有物として、機関投資家や個人投資家の間でビットコインへの需要が高まっていることを反映している」。

アデルマン氏はさらに「ブラックロック、フィデリティ(Fidelity)、インベスコ(Invesco)のような大手金融機関からビットコインETFの申請が相次いでいることは、新たな規制ガイドラインが、機関投資家がビットコインベースの商品を発売し、顧客の需要に応えるために待ち望んでいた青信号であることを示している」と付け加えた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin’s Price Bump to $30K Sees Short Traders Nurse Biggest Loss in 2 Months