ビットコインの「デジタルゴールド」としての役割がさらなる需要を喚起する

ミームコインのドージコイン(DOGE)がトレーダーの利益を牽引する中、ビットコイン(BTC)は記事執筆時点で3万5000ドルの下で堅調を維持した。

ソラナ(SOL)、バイナンスコイン(BNB)、カルダノ(ADA)といった主要ブロックチェーンのトークンは、先週の広範な暗号資産(仮想通貨)の上昇の後、トレーダーが利益を確定したために3%下落した。データによると、SOLは過去1カ月で70%近く急騰した後、上げ幅を縮小している

一方、エックス・アール・ピー(XRP)は11月6日に10%上昇した。この急騰は、ジョージアとドバイがリップル社のサービスを利用することを発表し、トレーダーのセンチメントを高揚させたことによる。

一部のトレーダーは米CoinDeskに対し、ビットコインが「デジタルゴールド」(株式などの伝統的な市場のヘッジであること)として重要な役割を果たし、価格の起爆剤となる可能性があると予想している。

決済とコンプライアンスのインフラを提供するBanxaの米国CEO兼最高法務責任者リチャード・マイコ(Richard Mico)氏は電子メールで「アメリカの財政状況に対する国民の認識は、ヘッジとしてのビットコインの役割に対する評価とともに高まっている」と述べた。

マイコ氏は「アメリカは現在、33兆ドル(約4950兆円)をはるかに超える債務を抱え、約170兆ドル(約2京5500兆円)の未積立の年金債務もある。そして、本当に、この迫り来る債務危機から抜け出す唯一の方法は、量的緩和、つまり、必然的にドルを下落させるお金の印刷だ」と述べ、このような逆風の中で、ビットコインは「ゴールド2.0」になる準備ができていると付け加えた。

「下落やボラティリティがあるだろうが、ビットコインと暗号資産にとって、全体的には吉兆に見える」とマイコ氏は述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Role as ‘Digital Gold’ Will Aid Further Demand, Traders Say