スイスフラン建ての初の仮想通貨ETPをローンチ:スイス証券取引所

スイス証券取引所(SIX)に、また新たな仮想通貨ベースの金融商品が登場する。

フィンテック企業のアムン(Amun)と仮想通貨サービスを提供するビットコイン・スイス(Bitcoin Suisse)社は2019年10月3日(現地時間)、ABBAのティッカーで、スイスフラン建ての上場投資商品(ETP)、アムン・ビットコイン・スイッスBTC/ETH(Amun Bitcoin Suisse BTC/ETH)のローンチを発表した。9割がビットコイン(BTC)、1割がイーサ(ETH)のこのETPは、1つの上場商品で、仮想通貨の合計時価総額の75%を捉える。

アムンのCEO、ハリー・ラシュワン(Haly Rashwan)氏はインタビューで、このETPは重要な金融上のリスク分散手段として機能する、と語った。時価総額で1位と2位を占める仮想通貨をベースに、スイスフラン建てのこの商品はスイス独特のものだ、とラシュワン氏は述べた。

「スイス流の保守的な物事の進め方です」とラシュワン氏はCoinDeskに語り、次のように続けた。「安全で安価、そして保守的です」

指標連動証券(ETN)とは異なり、ETPは準備金で1対1に裏付けられることが法律で義務付けられている。このETPはビットコイン・スイス社によってスイスでカストディされているビットコインとイーサに完全に担保されていると、アムンは語っている。現在約10億ドル(約1070億円)を保有しているビットコイン・スイス社にとって、2013年の創業以来初となるETPである。

この商品は、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など、取引量で上位を占める仮想通貨を基盤とし、2019年にローンチされたアムンの多くの仮想通貨ベースのETPに続く形である。

ラシュワン氏はCoinDeskに対して、次の四半期にローンチされるETPを含めたさらなる商品に後押しされ、2019年末までにこのようなタイプの商品のポートフォリオで管理する資産が約7,500万ドル(約80億3,000万円)となることをアムンは想定していると述べた。

「(アムンは)さらなる資産と通貨をカバーする、より広範な地域の証券取引所に対して拡大しています」

翻訳:山口晶子
編集:T.Minamoto
写真:Swiss franc image via Shutterstock
原文:SIX Exchange Launches First Crypto ETP in Swiss Franc