三菱UFJ、ANA、ソニー生命ほか、広がる「社会貢献債」(ソーシャルボンド)

三菱UFJ、ANA、ソニー生命ほか、広がる「社会貢献債」(ソーシャルボンド)

社会課題の解決に用いられるソーシャルボンド(社会貢献債)の動きが広がっている。ソニー生命保険は2月27日、国際協力機構(JICA)が発行する社会貢献債に投資したと発表した。2019年にはANAホールディングスや三菱UFJフィナンシャル・グループが社会貢献債を発行するなど、このところ広がりを見せている。

社会課題の解決に使途を限定した債権

ソーシャルボンドとは、調達した資金が社会課題の解決に用いられる債券のこと。たとえば今回の国際協力機構債券(JICA債)は、政府開発援助(ODA)の有償資金協力事業に用いられ、主に開発途上地域の経済・社会の開発に活用される。

近年では、サスティナビリティ(持続可能性)が企業にも求められるようになりつつあり、「持続可能な開発目標」であるSDGsや、ESG(環境、社会、企業統治)につながる投資が推進されている。社会貢献債はその一つといえる。

空港のユニバーサルデザイン化、大学生の奨学金などに利用

社会貢献債として有名なものには、JICA債のほか、日本学生支援機構(JASSO)が発行する JASSO債やANAホールディングスが発行したANAホールディングス ソーシャルボンドなどがある。

JASSO債は、大学生などに対する第二種奨学金に用いられ、四半期毎に発行されている。現在58回の発行を数えており、2018年からは社会貢献債として発行している。今年1月にも300億円を発行した。

ANAホールディングス ソーシャルボンドは、空港設備などを車いすでも使いやすいようにするユニバーサルデザイン化に用いられる。2019年5月に50億円を発行した。

三菱UFJフィナンシャル・グループは2019年12月、9000億ドル(98億円)の社会貢献債を発行した。調達した資金は、台風被害からの復興や学校整備などに充てるという。

ソニー生保のように社会貢献債に投資する企業は、社会課題の解決に投資という形で寄与したといえるので、社会貢献に積極的な姿勢を示す手段にもなる。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:ITTIGallery / Shutterstock.com

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