大人も受けたいオンライン教育「ブロックチェーン・ビットコイン」MIT、UCB、ウォートン……海外有名大学発【MOOCs】

新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的に、学校の休校・休講措置が広がり、子どもたちがオンライン教育を受ける機会が増えている。だがオンライン教育・授業は子どもだけのものではない。大人のビジネスパーソンこそが受講すべきオンライン授業も多数あり、中には海外有名大学によるものも。有名大学の講座が受けられるこうした動きはMOOCs(Massive Open Online Courses、大規模公開オンライン講座)と呼ばれ、あらゆるジャンルで広がっている。ブロックチェーンや仮想通貨・暗号資産に関連したオンライン動画講座にどのようなものがあるか確かめてみよう。

MITはスローンスクールの有料講座と無料配信の24講座

米マサチューセッツ工科大学(MIT)のスローン・スクール・オブ・マネジメントは「ブロックチェーン技術:ビジネスイノベーションとアプリケーション(Blockchain Technologies: Business Innovation and Application)」を開講している。ブロックチェーン技術に対する理解を深め、各産業での応用について学ぶもので、3月17日締め切りで25日開講。週5〜8時間で6週間の想定。受講料は3500ドルという。

MITはまた、2018年の秋季に開講された全24回のブロックチェーン講義をYouTubeでオープンコースウェアとして配信している。「MIT OpenCourseWare(OCW)」の講義はそれぞれ毎回1時間程度。内容は、技術に関する解説や決済、デジタルID、トレードファイナンス、公共政策など幅広い。

Blockchain and Money, Fall 2018 MIT

YouTubeより

UCバークレーの講座は割引中

カリフォルニア大学バークレー校(UCB)が開講しているブロックチェーン講座・UC Berkeley Blockchain Fundamentalsは、オンライン学習プラットフォームのedXで購入できる。自分のペースで受講できるが、週3〜5時間程度で3ヵ月が目安とされている。受講料は198ドルのところ、3月17日現在、178.20ドルに割引されている。

プリンストン、ペンシルバニア大ウォートン校はコーセラで開講

次にプリンストン大学の「ビットコインと暗号資産技術」(Bitcoin and Cryptocurrency Technologies)とペンシルバニア大学ウォートン・スクールの「暗号資産とビットコイン:デジタル通貨への導入」(Cryptocurrency and Blockchain: An Introduction to Digital Currencies )。これらは、スタンフォード大学の教授らが創設した教育技術の営利団体・コーセラが配信している。世界中の大学と協力し、コースのいくつかをオンライン上に提供している。無料登録でも受講できるが、修了証が出ない点などが有料版と異なる。

まずプリンストン大学の「ビットコインと暗号資産技術」は3月16日スタート、11週間の予定で、毎週3〜6時間充てることが推奨されている。シラバスによると、プラットフォームとしてのビットコイン、マイニング、ビットコインの将来などについて講義があるという。

次にペンシルバニア大学ウォートン・スクールの「暗号資産とビットコイン:デジタル通貨への導入」は3月23日にスタート、4週間の予定で、週2〜3時間推奨。暗号資産の基本、アセットクラスとしての暗号資産、ブロックチェーンエコシステムなどについての講義が予定されている。

英オクスフォードでも開講

米国ばかりではない。英国オクスフォード大学のブロックチェーン戦略プログラム(Oxford Blockchain Strategy Programme)では、次期講座は5月13日から6週間の予定で開かれる。受講料は2,350ポンド。

子どもにばかりオンライン教育を受けさせるのではなく……

このほかにもブロックチェーンや暗号資産・仮想通貨について学べるオンライン授業・講座は多数ある。初心者であれば無料のものから始め、ある程度知識のあるビジネスパーソンは著名大学による有料講座を検討するといいだろう。コロナウイルス感染拡大の影響で学校を休んでいる子どもたちにばかりオンライン教育を受けさせるのではなく、自らも受講してみてはいかがだろうか。

文・編集:濱田 優
画像:GaudiLab / Shutterstock.com