米当局がビットコイントレーダーに初の罰金。マネロン規制違反で

米金融犯罪捜査網(FinCEN=Financial Crimes Enforcement Network)は、マネーロンダリング(資金洗浄)規制違反で初めてビットコイン・トレーダーに罰則を与えた。

金融犯罪捜査網は2019年4月18日(現地時間)、カリフォルニア州在住の仮想通貨トレーダー、エリック・パワーズ氏が2012年から2014年までの間に銀行秘密法の登録及び報告の義務を怠ったと発表。同捜査当局は同氏に3万5000ドル(約392万円)の罰金を科し、同氏が行なっていた送金サービス業務を禁じた。

パワーズ氏はインターネット上でビットコインを売買する事業を行なっていた際、送金者または現金サービス事業者としての登録をしていなかったという。

捜査当局によると、同氏は仮想通貨及び法定通貨の疑わしい取引の報告義務を怠った。パワーズ氏は、160回に及ぶ500万ドル(約5億6000万円)相当のビットコイン取引と、1万ドル以上の送金を伴う200回以上の取引を行なっていたが、それらを報告することはなかった。

パワーズ氏は違反を認めているという。銀行秘密法(Bank Secrecy Act)上の義務は、金額に限らず全ての送金に適応されると、金融犯罪捜査網・ディレクターのケネス・ブランコ(Kenneth A. Blanco)氏は述べた。

金融犯罪捜査網は2014年に、ビットコインの決済代行者および取引所を現金サービス事業者として位置づけた。また、同捜査当局は昨年、送金における規制をイニシャル・コイン・オファリング(ICO)を行う者に対しても適用している。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:FinCEN image via Shutterstock 
原文:In First, FinCEN Penalizes Bitcoin Trader for Violating AML Laws