日本初のIEO、10億円を調達──申込金額は224億円超:コインチェック

発行体企業がデジタルトークンを投資家に販売して、そのトークンを暗号資産取引所に上場させて資金を調達する「IEO(イニシャル・イクスチェンジ・オファリング)」が今月、日本で初めて行われた。

ハッシュパレット(Hashpalette)が開発したNFTプラットフォームの「パレット(Palette)」は今月、暗号資産(仮想通貨)取引所のコインチェックでIEOを実施。トークンの「Palette Token(ティッカーはPLT)」は29日に計画通り、コインチェックに上場された。今回のIEOで調達した資金は10億円だが、申込金額は224.5億円にのぼった。

パレットは、マンガやアニメ、スポーツ、音楽など日本のコンテンツをNFT(ノンファンジブル・トークン)で流通させるブロックチェーンプラットフォームで、今回のIEOでの売り出し価格を1トークンあたり4.05円に設定。

PLTがコインチェックに上場された29日、同コインの価格は一時、46.1290円まで高騰した。

マネックスグループ傘下のコインチェックは、暗号資産とNFTを中心とするデジタル資産の取引サービス事業を拡大している。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産取引サービスを手がける一方で、NFTを売買できるマーケットプレイスの運営も行っている。

Hashpaletteは、HashPort社が85.8%の株式を保有している。インターネット関連サービスを手がけ、東京証券取引所に上場しているLink-Uが残りの14.2%を保有する。

|編集:佐藤茂
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