【為替】米ドル円の見通し、FX各社などの最新予測まとめ(8月第4号)

前回の記事(https://www.coindeskjapan.com/119487/)に引き続き、本記事では以下6社の金融機関およびシンクタンクの為替相場見通しをまとめる。

  • 明治安田アセットマネジメント
  • 農林中金総合研究所
  • 大和アセットマネジメント
  • ヒロセ通商
  • みずほ銀行
  • 外為オンライン
    ※発表が早い順

なお、各社の予想は執筆時期が異なる点(公表は2021年8月16日~8月23日)、また将来の値動きについて保証するものではない点に留意してほしい。

明治安田AM、当面ドル円のレンジ推移を予想

明治安田アセットマネジメントは8月16日、当面「米ドル/円」のレンジ推移を予想した。

米国の製造業および非製造業ISM景況感指数が高水準を維持しており、雇用情勢のさらなる改善を見込む。しかし新型コロナウイルス変異株感染拡大に対する懸念、また追加の財政政策成立を巡る先行き不透明感もあり、総じて「米ドル/円」がレンジ内にとどまるとみる。

農林中金総研、2022年6月ドル円を100~118円と予想

農林中金総合研究所は8月19日、「2021~22年度改訂経済見通し」の中で、為替相場を以下のように予想した。

農林中金総研 為替相場見通し

 2021年12月2022年3月2022年6月
米ドル円100─118100─118100─118
ユーロ円120─140120─140120─140

「米ドル/円」は、やや米ドル高の展開を予想した。足元では金利上昇の沈静化により米ドル高が一服していると指摘。しかし米国経済の堅調さや米国金融政策が正常化される見通しから、為替レートは米ドル高気味の展開を見込む。

大和AM、2022年末ドル円を111円と予想

大和アセットマネジメントは8月20日、「投資環境見通し(2021年9月号)」の中で為替相場を以下のように予想した。

大和AM 為替相場見通し

 2021年末2022年末
米ドル円110円111円
ユーロ円132円133円
豪ドル円89円91円
カナダドル円89円91円

「米ドル/円」は当面下落圧力がかかりやすいと予想した。米財政支出への期待感は米ドル高要因とするも、米実質金利の低迷が米ドル安要因となるとした。

4月以降、日米10年国債金利差は1.2~1.6%程度だが、直近2年の相関ではこの金利差に対応するレートは107~108円前後と指摘。日米金利差が拡大しない場合、「米ドル/円」に下落圧力がかかる可能性があるとした。

ただしコロナ問題が終息すれば成長期待と実質金利が2020年以前の水準に上昇し、「米ドル/円」は上昇しやすいとみる。

ヒロセ通商、8月23~27日ドル円を106~111円と予想

ヒロセ通商は8月20日、「fx wave weekly(2021年8月21日)」の中で、為替相場を以下のように予想した。

ヒロセ通商 為替相場見通し

 2021年
8月23日~27日
米ドル円106.0─111.0
ユーロ米ドル1.14─1.19

「米ドル/円」は底堅い展開を予想。8月26~28日のジャクソンホール会合で、パウエルFRB(米中銀)議長が緩和縮小開始の表明を行うか注目されるとした(一般に、緩和縮小開始の表明は米金利上昇の要因となり、米ドル高が連想される)。

またアフガニスタンにおけるタリバーン政権樹立はリスク回避の円買い要因になると指摘。同様に連邦債務上限の引き上げに関して共和党と民主党の協議が難航する可能性が高まっていること、デルタ株の感染拡大、および米中対立激化は円買いの要因となるとした。

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みずほ銀行、ドル円の底堅い展開を予想

みずほ銀行は8月23日、「今週の為替相場見通し(2021年8月23日)」の中で、為替相場を以下のように予想した。

みずほ銀行 為替相場見通し

 2021年
8月23日~27日
米ドル円109.0─111.0
ユーロ円127.0─129.5
豪ドル円148.0─151.0
英ポンド円77.1─79.6

「米ドル/円」は底堅い展開を予想。8月27日にジャクソンホール経済シンポジウムが開催され、パウエルFRB議長から緩和縮小に関する発表があるか注目されると指摘。週後半にビッグイベントを控えることから「米ドル/円」は様子見姿勢が続くと見込む。

新型コロナウイルスデルタ株感染拡大が懸念されるものの、リスクオフの円買いと米ドル買いに挟まれ、「米ドル/円」は動きづらいとみる。またジャクソンホールで緩和縮小に関する詳細な発表がなされる場合、米金利上昇を受けた米ドル買いを見込む。ただし緩和縮小について具体的な発表がなされない場合、期待剝落から「米ドル/円」下落の可能性があるとした。

外為オンライン、ドル円の上値が重い展開を予想

外為オンラインは8月23日、「今週のレンジ予想(2021年8月23日)」の中で、為替相場を以下のように予想した。

外為オンライン 為替相場見通し

 2021年
8月23日~27日
米ドル円108.5─111.0
ユーロ円127.0─130.5
豪ドル円77.5─80.8

「米ドル/円」の上値は重いとみる。米長期金利の低下傾向および米株価の下落を理由に挙げた。ただし「ユーロ/米ドル」が重要なサポートだった1.17前後を割り込んだことで徐々に下値を切り下げる展開になっていると指摘。「ユーロ/米ドル」の下落は米ドルの上昇となるため、大幅な「米ドル安円高」は見込みにくいと予想した。

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|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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