2023年、ビットコインとエネルギーをめぐる「恐怖・不確実性・疑念」は終わる【コラム】

2023年、ビットコインとエネルギーをめぐる「恐怖・不確実性・疑念」は終わる【コラム】

ビットコイン(BTC)は2022年、多くの浮き沈みを経験したが、とりわけ大きな勝利は、ビットコインは人類とエネルギーや環境との関係に有益という認識の高まりだ。2023年にはついに、ビットコインとエネルギーをめぐるFUD(恐怖・不確実性・疑念)は消え去るだろうか?

グリーンビットコイナー

いわゆる「グリーンビットコイナー」の声が2022年には大きくなり、斬新なアイデアが登場してきた。

オレゴン州にあるリード・カレッジで哲学教授を務め、ビットコイン・ポリシー・インスティチュート(Bitcoin Policy Institute)のフェローでもあるトロイ・クロス(Troy Cross)氏は、ビットコイナーがいまだに格闘しているビットコインマイニングとエネルギーの関係について、いくつかのアイデアを提案している。

クロス氏は、シンガポールのYale-NUS大学の哲学教授アンドリュー・ベイリー(Andrew Bailey)氏とともに、ビットコイナーにはビットコインと環境に関して、守るべき道徳的義務のようなものがあると主張。2人は「持続不可能なビットコインマイニングに一切貢献することなく、ビットコインに投資する」アイデアを提案している。

一方、ビットコインエネルギーアナリストのダニエル・バッテン(Daniel Batten)氏は、ビットコインマイニングに関して画期的なリサーチをまとめた。人類が抱えるメタンガスの問題を大きく改善させる方法を発見したかもしれない。バッテン氏は慎重な計算を通じて、人類のメタンガス排出を大規模に抑制するために使える唯一のテクノロジーが、ビットコインマイニングである理由を解説した。

そしてジェイソン・メイアー(Jason Maier)氏はクラウドファンディングを使って、『A Progressive’s Case for Bitcoin(ある進歩主義者のビットコイン擁護論)』という著作をまとめた。同氏はビットコインは批判にもかかわらず、全体としては環境にとってプラスと主張している。

新しい企業の登場

2022年には、複数のビットコインに特化した企業が、ビットコインブロックチェーンによって、競争と自由市場を通じて気候変動への対処に貢献するというミッションを持ってスタートした。例えばSynotaは、このミッションのためにシードラウンドで300万ドルの資金を調達した。

Synotaのプラットフォームでは、エネルギー企業とその顧客が伝統的な決済プラットフォームに比べて、より頻繁に、より摩擦の少ない方法でエネルギーを取引できる。「ビットコインのライトニング・ネットワークとエネルギーを統合することで、グローバルなエネルギーの有効活用を促進できる」可能性があると同社は主張している。

埋め立てゴミをビットコインに換える会社の話を聞いたことがあるだろうか? Vespeneは、ゴミ埋立地から排出されるメタンガスをビットコインマイニングの燃料にしている。8月には430万ドルの資金調達を終え、CO2排出量をマイナスにする先駆的なプロジェクトを継続している。

ツイッターの元CEOジャック・ドーシー氏が率いるデジタル決済企業ブロック(Block)とベンチャーキャピタル企業スティルマーク(Stillmark)は、アフリカで持続可能なビットコインマイニング施設の建設を進めるグリッドレス(Gridless)に投資した。まだシード段階にあるグリッドレスは2023年、マラウイ共和国に水力発電を使ったマイニング施設、西アフリカに太陽光発電によるマイニング施設を開設する予定だ。

グリーンビットコイン

ビットコインネットワークのエネルギー消費や環境への負荷を批判する人たちは、ビットコインの普及に大きなダメージを与えた。一部の人にとってビットコインネットワークは、電力の浪費と電子機器のゴミを象徴する存在となった。しかしそのような状況は急速に変化している。

中国の習国家主席が暗号資産を禁止したことが、ビットコインは止められないことを逆に証明したことと同じように、ビットコインの環境負荷を批判する人たちは、ビットコインがどれほどの順応性と持続性を持つことができるかを示すグリーン革命を育んでいる。ビットコインの可能性を示す新しいリサーチ、意見、ビジョンの爆発的な増加がそれを象徴している。

ビットコインはエネルギーと環境にとってプラスとなり得るし、そうなるだろう。2023年は「グリーンビットコイン」のリサーチと業界が新しい境地を切り開き続け、エネルギーや環境にまつわるFUD(恐怖・不確実性・疑念)は終わりを告げるだろう。

ケント・ハリバートン(Kent Halliburton)氏:再生可能エネルギーによるビットコインマイニング施設を手がけるSazminingの社長兼COO。

|翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸
|画像:Christie Harkin/CoinDesk
|原文:2023 Will Be the Death of Bitcoin Energy FUD

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