ビットコインは1月中に5万ドルまで上昇する?──SOLなど主要トークンは一時10%超下落

ビットコイン(BTC)はアナリストのレポートに市場が反応したため、1月3日に7%も下落した後、4日の欧州時間午前中に4万3000ドルをわずかに上回る水準で取引されており、いくらか損失を回復した。

最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは、今月中に5万ドルまで上昇する可能性があると、デジタル資産プラットフォームYield Appの最高投資責任者であるルーカス・キーリー(Lucas Kiely)氏は話している。キーリー氏は、アメリカ証券取引委員会(SEC)がビットコインのスポット型上場投資信託(ETF)を承認するとの見通しを示し、承認しないという分析を否定した。

主要トークンのソラナ(SOL)、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)は、過去24時間で10%以上下落した後、4日には価格が安定し始めた。市場を幅広く追跡するコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は同期間に6%下落し、ここ数週間で最大の損失となった。

ミームコインのドージコイン(DOGE)と柴犬コイン(SHIB)は12%以上下落した。セイ・ネットワークのSEIは、誇大広告の高まりに後押しされ、数少ない上昇銘柄のひとつになった。

3日深夜には先物の巻き戻しが発生し、この1年で最多となる6億ドル(約840億円、1ドル=140円換算)以上の清算が行われた一方、建玉(未決済の先物契約数)は50億ドル(約7000億円)減少し、ここ数カ月で最も急落した。

3日の急落は、マトリックスポート(Matrixport)が、ビットコインETFの申請について「SECはすべての申請を拒否する」と予想したのと同時に始まった。オプションアナリストのGreeksLiveも「暗号資産マイニング銘柄の弱さと、いくつかの暗号資産関連米国株の売り越し」が市場の懐疑的な見方を強めたと、この見通しを共有した。

一方、Yield Appのキーリー氏は反対の立場をとり、SECが今月中にビットコインスポットETFを承認しないという報道は無視すべきだと米CoinDeskにメールで伝えた。

「1月にSECから承認される可能性はまだ高いと思う」とキーリー氏は述べた。「ゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長や委員会のメンバーに対する世界中のアセットマネージャーからのプレッシャーと期待が大きすぎる」。

「一部の人が予想しているような大規模な『事実で売る』イベントが起こるとは予想していない。ビットコインは3万2000ドルまで下落することはなく、1月末までに5万ドルになり、今年はBTCの記録的な価格が見られると思う」と彼は言った。

オンチェーンデータプロバイダーのCryptoQuantなどは、スポットETFの承認の可能性を受けて、来月にはビットコインが3万2000ドルまで下がると予想しているおり、現在のトレーダーの含み益は、調整(暗号資産の場合、通常10%以上の下落を指す)に先行するレベルにとどまっているとしている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Could Rally to $50K as Gensler Faces Pressure to Approve ETF, Traders Say