ゴールデンクロス、デッドクロスとは?──ビットコイン価格を見極める重要な指標

短期、長期の移動平均線(MA)は仮想通貨でも従来型の資産でも、投資戦略に必要不可欠。

短期と長期の移動平均線がクロスした時、トレーダーが探し求めている2つのレアな、だが重要なサインが生まれる。

良い方は「ゴールデンクロス」と呼ばれ、悪い方は「デッドクロス」と呼ばれる。

ゴールデンクロスとデッドクロスは前世紀の最悪の経済不況を数多く予測してきた。例えば、デッドクロスは1929年、1938年、1974年、そして2008年の弱気市場を予測した。

重要なことは、それらは重要なトレンドの潜在力を浮き彫りにし、トレーダーにとって、ビットコイン(BTC)の1日の、また日々の極端なボラティリティのカオスの中を進むナビゲーションとなることだ。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上方に突き抜けることを言い、トレーダーにとっては相場が上昇が期待できるサインとなる。

ゴールデンクロスには2つの要素が必要。

1つ目は、売り手の枯渇による急減な下落傾向の終息、これは市場の売り圧力が弱まったことを意味する。2つ目は短期の移動平均線(一般的には50日平均線)が、長期の移動平均線(100日平均線)を上回ること。

上記のチャートで緑色になった箇所を見ると、2019年3月、ビットコインのデイリーチャートにゴールデンクロスが出現した。2018年12月15日の底値3122ドルからの強い上昇傾向のサインとなった。

価格は3月12日の3859ドルから6月26日には1万4000ドル近くとなり、260%の上昇となった。

ゴールデンクロスは長期的な動きをマンスリー、ウィークリー、デイリーのチャートと比較して分析する際に最も有効なものだ。

デッドクロス

逆に、デッドクロスは長期的な購入者の枯渇と、短期の移動平均線(一般的には50日平均線)が長期の移動平均線(200日平均線)を下向きに突き抜けることを言う。

2018年3月30日、ビットコインは50日移動平均線が200日移動平均線を下回ると、弱気相場を示し、6850ドルから12月15日の底値の3122ドルへと下落する予兆となった。

ゴールデンクロスも、デッドクロスも長期的な視点で用いることが不可欠。トレンドが次の日に逆転するようでは意味がない。

常にパーフェクトではないが、他の指標とともにゴールデンクロス、デッドクロスを見極めて使用することは、世界で最もボラティリティが高い資産に対処するこちに役立つ極めて重要な指針となる。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Golden cross image via Shutterstock; charts via TradingView
原文:How to Spot Bitcoin’s Golden or Death Cross Using Simple Moving Averages