
- ビットコインは9日の売りで再び8万ドルまで下落し、2025年の安値が視野に入った。
- ドナルド・トランプ大統領は、自身の政策により経済が短期的に痛みを経験する可能性があることを認めた。
暗号資産(仮想通貨)市場では日曜の売りがまたもや続き、ビットコイン(BTC)は2025年の安値である7万8000ドルを再び試す勢いだ。
米東部時間午後7時過ぎ、ビットコインは8万ドルちょうどまで下落し、過去24時間で7%下落。世界最大の暗号資産であるビットコインは、そこからわずかに反発し、本記事執筆時点では8万700ドルで取引されている。イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)は同程度下落し、カルダノ(ADA)とドージコイン(DOGE)は12%近く急落した。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、9日のFOXニュース出演時に関税と予算削減政策の影響について質問され、「多少の混乱は起こるかもしれない」と述べた。「中国を見れば、彼らは100年単位の視点を持っているが、我々は四半期ごとに物事を判断している」と続けた。「我々がやっているのは、将来の基盤を築くことだ」
トランプ大統領の発言は、ソーシャルメディア上で「ボルカリング(Volckering)」と呼ばれた。これは、元連邦準備制度理事会(FRB)議長のポール・ボルカー(Paul Volcker)氏を指している。ボルカー氏は、1979年にジミー・カーター(Jimmy Carter)大統領からFRB議長に任命されて間もなく、短期金利を前代未聞の水準まで引き上げることで10年続いたインフレを食い止めようとしたが、そうすることで米国は間違いなく厳しい景気後退を経験することになるだろうとわかっていた。
ボルカー氏が約1年半後に金融引き締めを終えたときには、FF金利は20%に達し、経済は確かに厳しい収縮を経験した。だが、インフレは解消され、その後10年間の大半にわたる成長の基盤が整った。
9日の夕方、米株価指数先物は軒並み約0.85%下落した。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Unsplash
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