ムニューシン米財務長官:リブラ、仮想通貨は「重大な懸念」──G7で見解一致

スティーブ・ ムニューシン(Steve Mnuchin)米財務長官は、同省はフェイスブック(Facebook)の仮想通貨参入に関して、主要7カ国(G7)のその他財務省と同じ姿勢だと述べた。

ムニューシン財務長官はCNBCの番組「スクォーク・ボックス(Squawk Box)」の中で、「G7の財務大臣、および中央銀行総裁全員の間で、リブラは非常に重大な懸念を、そして仮想通貨はより全般的な懸念を引き起こす、という点で明確な合意があった」と述べ、 「我々はこうしたものを許してしまう前に、これらの懸念を確実に解消するつもりだ」と加えた。

長官としては、仮想通貨業界にも「現金を用いたマネーサービス提供事業」が従うのと同じ規制を「非常に強く」適用していくつもりとのこと。長官はその目的のために、具体的に金融犯罪取締執行ネットワーク(FinCEN)と銀行秘密法(BSA)について言及した。

「財務省は1年以上、この件に取り組み続けてた」と長官は述べ、「我々は、作業部会を設置した」と続けた。

ムニューシン長官は「ビットコインを使用している人が皆(中略)違法な目的ではなく、適切な目的のために使用しているよう注意を払いたい」とし、分散型台帳技術(DLT)には「明確な用途」があるとも述べた。

「この点について、まず我々が金融イノベーション、そして決済処理のコスト、特に国際決済のコストを下げるもの全てを支持しているということを明確にしておきたい」

ムニューシン長官が問題視するのは、仮想通貨がマネーロンダリングやテロリストへの資金提供に使用される可能性だ。


「ビットコインやその他の仮想通貨では、違法な目的のために、何十億ドル相当のトランザクションが行われている」とムニューシン財務長官は述べた。

「ビットコインがスイスの匿名番号銀行口座のような存在にならないよう徹底するつもりだ」

翻訳:山口晶子
編集:町田優太、佐藤茂
写真:Steve Mnuchin image via Shutterstock
原文:US Treasury Secretary Mnunchin Says G7 in Agreement on Libra, Cryptocurrencies