6月の急騰銘柄はビットコインキャッシュ、FTXトークン、コンパウンド

6月に最も上昇率が高かった暗号資産(仮想通貨)はビットコインキャッシュ(BCH)。上昇の理由は、フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)、チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)、シタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)といった大手金融機関が支援する仮想通貨取引所EDX Marketsで取引可能な4つの銘柄に含まれたことで、大半の上昇分は6月20日の上場後1週間半で発生している。

ビットコインキャッシュは月間171%上昇

CoinDeskのデータによると、ビットコインキャッシュは月間で171%上昇し、ビットコイン(BTC)の14%を上回った。6月30日には24時間で30%の急騰を記録し、14か月ぶりの高値となる320ドルに達した。

この急騰は、韓国で最も著名な暗号資産取引所Upbitにおける取引活動の顕著な増加に裏付けられている。市場データ収集企業、コインゲッコー(CoinGecko)のデータによると、Upbitに上場しているビットコインキャッシュ/韓国ウォン(BCH/KRW)のペアが過去24時間で5億5800万ドル(約809億1000万円、1ドル145円換算)の取引高を記録。Upbitのビットコインとウォンのペア(BTC/KRW)の1億6000万ドル(約232億円)の約3.5倍、ナスダック上場の取引所コインベース(Coinbase)のBCH/USDの8700万ドル(約126億1500万円)の5.5倍だ。

暗号資産取引企業で流動性プロバイダーのGSRの調査アナリスト、マット・クンケ(Matt Kunke)氏は、6月のビットコインキャッシュのパフォーマンスが際立っていることは、ビットコインブロックチェーンのフォークが規制リスクを低下させ得るとの認識に起因する可能性があると指摘した。

クンケ氏は、「清算もビットコインキャッシュの強さの重要な要素であり、特に最終日には、BTC/ETHを除く全コインで最大となる約1500万ドルのショートが清算された」と述べた。

大手機関投資家の参入でセンチメントが前向きに

6月には、2大暗号資産取引所であるバイナンス(Binance)とコインベースが米証券取引委員会(SEC)から提訴された。これによりアルトコインの下落が起きたが、月末にかけて多くの大手機関投資家が暗号資産へのさらなる参入を進めていることが判明し、センチメントが前向きになった。これを受けてビットコインは上昇。世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)が6月15日にビットコインETF(上場投資信託)を申請してから数日後には、1年ぶりの高値となる3万1000ドルを突破した。

暗号資産取引会社デクステリティ(Dexterity)のマネージングパートナー、マイケル・サファイ(Michael Safai)氏は、「暗号通貨業界では『機関投資家がやってくる』と毎年言っており、その掛け声が市場の動向を牽引することがよくある」と指摘。「これまでにさまざまな規模の機関投資家の参加を目にしたが、先月のビットコイン上昇の原動力となったことが明らかなブラックロックのような、1兆ドル規模の企業はなかった」と述べた。

FTXのトークンとコンパウンドも上昇

破産した暗号資産取引所FTXのトークンであるFTTも6月に124%上昇。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は29日、FTXが再建計画の推進について投資家らと協議していると報じた。

分散型金融(DeFi)プロトコル、コンパウンド(Compound)のネイティブ・トークンであるコンパウンド(COMP)も、バイナンスでの取引高と引き出しの急増を受けて4日間で50%上昇。6月の上昇率は58%に上った。

市場の時価総額加重パフォーマンスを測定する指数であるコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は、6月に2.7%上昇した。

|翻訳:CoinDeskJAPAN
|編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Cash, FTX’s FTT Token and COMP Led Crypto Market Gains in June