アンドリーセン・ホロウィッツが新ファンド組成、フェイスブック「リブラ」白書が更新──4月10日-4月17日【1週間のニュース】

この1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。4月10日(金)-4月17日(金)には「中国ブロックチェーン委員会」にアントフィナンシャルやテンセントなどが参加していること、米大手ベンチャー・キャピタルが暗号資産分野で約500億円の新ファンドを組成すること、フェイスブック「リブラ」が単一通貨の採用をするとホワイトペーパーで述べたことなどが報じられた

4月12日──中国ブロックチェーン委員会の名簿公表、アントやテンセントも

中国工業情報化部(MIIT)が「全国ブロックチェーン・分散型会計技術標準化技術委員会」と名付けられた委員会に参加する71の企業・団体のリストを発表した。同委員会は、ブロックチェーン技術の業界標準の議論と策定を行う。ファーウェイ、バイドゥ、テンセントやアントファイナンシャル、eコマース大手のJD.comなどが参加している。

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4月14日──ステーブルコインに隠れた脆弱性、金融安定理事会が警告

主要国の金融当局で構成された金融安定理事会(FSB)が、各国の規制当局に対して、リブラのようなグローバルステーブルコインが引き起こす可能性のある混乱に対処するよう報告書の中で警告した。ステーブルコインに関する多くの活動は規制上の枠組みによってカバーされているが、規制当局の準備ができていないリスクが存在すると述べた。

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金融庁、オープンAPIの締結期限を4カ月延長

銀行が電子決済代行業者らとオープンAPIで5月末までに契約を締結するよう義務付けられていることについて、金融庁は期限を4カ月延長し、9月末までにすると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で契約交渉が遅れている事業者について、期限を延長する方向で内閣府令を改正する。

米大手ベンチャーキャピタル、暗号資産分野で約500億円の新ファンド組成へ:FT報道

米国の著名ベンチャー・キャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)が暗号資産・ブロックチェーン分野で4.5億ドル規模の新たなファンドを組成すると、フィナンシャル・タイムズが報じた。同社は2018年にも3.5億ドルのファンドを組成しており、合わせて8億ドル規模になる。

4月15日──大和証券とクレディセゾンの合弁会社が暗号資産・担保ローンを開始

大和証券グループ本社とクレディセゾンが共同で出資するスタートアップ・Fintertechが、ビットコインを担保に日本円の融資が受けられる商品を発売した。保有する暗号資産を売らずに、法定通貨を借り入れることができる。対象は法人や個人事業者で、貸付利率は実質年率4.0%〜8.0%。

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4月16日──フェイスブック「リブラ」、単一通貨の採用へ

フェイスブックのデジタル通貨「リブラ」の新たなホワイトペーパーが公開され、複数の法定通貨を裏付けにもつバスケット型の通貨だけでなく、ドルやユーロなどの個別の法定通貨を裏付けにした単一型の通貨としても発行を目指すことが改めて明らかになった。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock.com