仮想通貨スイ(SUI)とは? 取引可能な取引所や特徴、今後は?

スイ(SUI)とは?

スイ(SUI)は、Mysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーンであるSui Networkのネイティブトークンである。SUIはガス代の支払いに使用され、ステーキングにも対応している。

スイ(SUI)の基本情報

発行上限10,000,000,000枚
承認方式PoS(Proof of Stake)
開始日2023年5月
中央機関Mysten Labs
提唱者Evan Cheng
オフィシャルサイトURLhttps://sui.io/
ホワイトペーパーURLhttps://github.com/MystenLabs/sui/blob/main/doc/paper/sui.pdf
公式X(Twitter)URLhttps://twitter.com/SuiNetwork

スイ(SUI)の特徴

高い処理能力を持っている

スイ(SUI)はレイヤー1ブロックチェーンとして、イーサリアム(ETH)と比較しても高い処理能力を持っている。処理できるトランザクション(取引)は1秒間で12万件だ。イーサリアムは取引処理の速度の遅さと手数料の増加をスケーラビリティ問題として指摘されてきた。

次世代のネットワークであるweb3には、いずれ10億人規模のユーザーが来ると考えられており、対応できるブロックチェーンネットワークを形成するためにはSui Networkのような高い処理能力が必要になる。Dappsの展開や開発も可能であり、新たなブロックチェーンネットワークとしてイーサリアムに取って代われる存在になることを目指している。

プログラミング言語はMOVEを使用

Sui Networkのプログラミング言語はMOVEを採用している。MOVEはMETA社で開発されたプログラミング言語であり、ブロックチェーンネットワークではあまり使用されていない。MOVEは安全性に特化したプログラミング言語であり、二重支払いの防止や暗号資産の所有権に関する不正の防止などのセキュリティ対策に優れる。

Sui Network は開発者がFacebookやInstagramを運営するMETA社の元社員であり、プログラミング言語を含めてMETA社と関連性が高いプロジェクトである。

独自ウォレットのSui wallet を展開

Sui Networkでは、独自ウォレットのSui walletを展開している。Sui walletでは保有しているSUIやNFTの保管が可能であり、Sui Network上のNFTの購入やDappsの利用で使用できる。またSui walletではエアドロップボタンを押すことで、テストトークンの入手が可能。ただし、エアドロップで入手したテストトークンは、ネットワークで使用は可能であるが、現金化して利益にすることはできない。

スイ(SUI)の歴史

スイは、Meta社の元メンバーであるEvan Cheng氏をはじめとする5人のエンジニアによって立ち上げられたプロジェクトであり、Sui Network を支える企業として2021年9月にMysten Labsを設立している。

Mysten Labsは、2021年12月にSui Networkの資金調達を行った。a16zをはじめとする著名な企業から投資を集め、20億ドルを超える資金の調達に成功した。2023年からICOが行われ、メインネットワークが5月に公開され、海外の複数の暗号資産取引所に上場して取引が開始された。

その後、2023年10月には日本のオーケーコインジャパンで国内初の取り扱いがスタートし、2024年2月にはバイナンスジャパンがSUIを国内2例目として上場させることを発表している。

ちなみにSUIは8月にはステーキングの対応が開始されている。

スイ(SUI)のチャート

以下がSUIの過去の値動きとなっている。2023年10月に1SUI=0.40ドルを割って底を打ったあと、2024年にかけて価格を大きく上昇させている。2024年2月に1SUI=1.90ドル台に達し、今後は2ドル台を大台を突破できるかがポイントとなりそうだ。

出典:CoinMarketCap

スイ(SUI)の今後

大手企業が関わるプロジェクトで出資企業も著名で注目度が高い

スイは、大手企業のMeta社が深く関わるプロジェクトであり、出資企業もa16z、Jump Crypto、電通グループなど著名であるため注目度が高い。高い注目度はweb3の普及を進めるうえで有利になりやすい。web3を利用していない多くの潜在的な顧客がSui Networkを利用するようになれば、レイヤー1のブロックチェーンネットワークとしてスイが将来的に使用される可能性もある。知名度の高いMeta社がかかわるプロジェクトで、出資企業の知名度も高いことから期待値も高まりやすく、注目を集めやすいネットワークであるといえる。

競合プロジェクト「アプトス(APT)」の存在

アプトス(APT)は、同じMeta社の元社員が開発を手掛けているレイヤー1ブロックチェーンのプロジェクトである。プログラミング言語にもMOVEを使用するなどの共通点が多く、2022年10月にメインネットワークをローンチしている。

スイはアプトスの後を追う形でリリースされており、共通点の多いプロジェクトであることから、どちらがブロックチェーンネットワークで利用されるようになるのか判断する必要がある。そのため、スイの今後を予測するためにはアプトスの動きも重要になるだろう。

スイ(SUI)の購入方法

SUIはOKCoin Japanで2023年10月から取り扱いがスタートした。販売所と取引所の両方で取引をすることが可能だ。2024年2月にはバイナンスジャパンも取り扱いを開始させる計画を発表している。

そのほか、SUIは海外取引所でも購入できるが、CoinDesk Japanでは、金融庁に認可された国内の仮想通貨取引所で暗号資産を購入することを推奨している。